12/21/2014

燃料プールが問題だったら回収を終わった燃料棒を調べればよい

 NHK「メルトダウン」を見た。シリーズものらしいが、前回は二号機の圧力抑制室からの漏出が大きいと解説したが、今回は三号機あるいは四号機の燃料プールの水位低下によるメルトダウンが原因としている。(米国から警告されたらしい)
 原発には事故時の放射性物質漏出の五重の壁があるといわれる。燃料をペレットで固めている、そのまわりの被覆管、圧力容器、格納容器、建屋の五つだ。四号機の燃料棒はすべて回収されているから、その破損状況を調べればわかることだ。放射性物質が漏出するには燃料棒と被覆管の損傷があるはずだ。単にメルトダウンしているだけでは、固まりとなって、漏出しづらくなっているのではないか。
 第六の壁が距離だ。建屋の外に漏出した放射性物質が北西方向の飯舘村、あるいは福島市方向に拡散するには、まずは、上空に飛散し、それが、南東からの風に乗り、降雨などにより地表に降下することが必要だ。それがたまたま重なったのが、3/15以降だった。それまでは冬期に卓越する西風により、東方の海面を汚染し続けたということだろう。
 ちなみに、上空への飛散は原子爆弾の爆発によるものが一番効果的だ。その典型の広島長崎で、それほど汚染がなかったことが、福島第一事故の飛散はそれほどではないことの証明になる。チェルノビルのときは原子炉ごと爆発している。

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