11/29/2023

ハマス・イスラエル戦争は停戦時期でない

11/3に「両戦争とも停戦は欺瞞だ」とのタイトルで書いた。ハマス・イスラエル戦争を露宇戦争と比較した。両戦争とも現在戦われている。

現在休戦状態が続いている朝鮮戦争とも比べてみる。1950年に開戦した朝鮮戦争は当初は北朝鮮軍が韓国・国連軍を釜山周辺にまで追い詰めた。その後、仁川上陸作戦が成功して、国連軍などが北側を中朝国境にまで追い詰めた。そこで、中国義勇兵が参戦して、38度線付近で両軍膠着し、1953年に休戦協定となり現在に至っている。

ハマス戦争を現状で停戦、休戦して終戦に導けば、ガザの市民の惨状が解決する名案だとする動きがある。しかし、朝鮮戦争のケースでも休戦は両軍の都合が合致して成立するものだ。もし、釜山に追い詰めた北朝鮮軍が国連軍に停戦を申し入れても聞き入られることはあり得ない。自軍に不利のままで停戦することは敗北を意味する。

直ちに停戦が必要なほど自国民を困窮化させているのは、その準備がないまま奇襲で開戦してしまったハマス軍の責任だ。因果関係だと【ハマスが開戦】→(イスラエル軍が反撃)→ガザ地区が戦場になって住民が困る、で【】内が原因だ。それを因果関係の一つ前の()内しか思い出せないのは健忘症なのではないか?

11/19/2023

習近平が偉そうな顔をする理由

向かって右の人、役柄上なのかしかめっ面を装っていて気の毒だ。左の人は日頃からの笑顔で、地である軽さが出ているが、それは両国友好を目指す会談でのTPOだ。

 超大国の指導者だからだろう、それも元首級の国家主席だ。天皇陛下の下で首相(prime minister)を務めるだけとは国家のなかでの格が違う。そして、GDPも人口も世界二位とほぼ一位だ。

 中国が米国と張り合うのは超大国になった証を世界に示そうとしているだけだ。一位に武力で挑戦して負けることを考えたら、自身に対しても危険この上ない。ここは二位の貫禄を示せれば中国国民は納得する。選挙がない国だから、国民が反すればすぐに政権は壊滅する。歴代王朝もそうだった。国民の支持を得るための三位への「偉そうな顔」だと思えば理解できる。

 問題は官僚制の中国共産党政権で、軍隊も統制が利かなくなることがあることだ。それぞれの軍隊前線でも「貫禄」を示されたら危険この上ない。日本の関東軍の石原莞爾作戦主任(敗戦時、中将)のように勝手に動かれたらトップが意図しない戦争になってしまう。

 ここは習近平氏側の事情も理解した上で世界平和を喜ぼう。ヒトラー、スターリン(プーチン?)のようでないらしいことも。

2人、テキストの画像のようです
いいね!
コメントする
シェア

11/03/2023

両戦争とも停戦は欺瞞だ

ハマス戦争でイスラエル軍に停戦が人道的に要請されている。露宇戦争でも何度かロシア側から停戦が呼びかけられた。停戦は戦闘行為を止めることにより両軍の損害が一時的に回避されるだけでなく非戦闘員の人命も失われることがなくなる絶対の価値と誤解されている。

露宇戦争では現状の最前線が停戦ラインになる。侵略した露軍にとって有利なだけだ。ハマス戦争でも緒戦のイスラエル側の民間損害を許した段階で戦争を停止するわけにはいかない。この先、両軍膠着状態になったときに停戦は議論されるものだ。

非戦闘員の損害を防ぐ唯一の方法は予定される戦場から離脱することだ。敵軍からその余裕を与えられた後にそれをせずに、戦闘に巻き込まれたら、民間被害が生じたとの非難はできない。予定戦場に残留するのは、命知らずか、敵軍に属す(投石だけの)便衣兵か、敵軍に人間の盾として配置させられているか、のどれかだろう。 


11/01/2023

天井がないだけ監獄は希望がある

長方形のガザ地区は二方をイスラエルとの国境、一方をエジプト、そして残る一方は海岸だ。三方は他国なので出入りは厳しくチェックされる。これを「天井のない監獄」と自虐しているようだが、三方のみを国境に囲まれているだけだ。さらにはテロリストをイスラエル国内に送り込むので、厳しさは増加して当たり前で、自らの行動が招いた「監獄の壁」だ。エジプト側も厳しく管理されているが、それもハマス政府の対応が招いた。 

イスラエルのユダヤ人はかつてドイツのナチスに迫害された。「天井もある監獄」に過密に収容されて、その後は全員殺された。それに比べてガザの市民は天国のようだ。

天井がないのでロケット弾は撃ち放題だ。それらをアイアンドームで阻止されるので、突然国境の壁を越えてイスラエルに攻め入ったら、それは戦争になる。その迎撃戦でイスラエル軍がガザ市内に攻め入って何の不思議があるだろうか。