9/30/2017

Mar 11, 2003 :平和世論も間違える

仏露もイラクの大量破壊兵器隠匿の疑いを持ち、最終的には武力で解決することを辞さないと言っている。独政府は国内世論で身動きがとれない。中国は?米国に勝手な真似をさせない、と言っているだけ。

世界は平和を追求する世論が大勢だとしているが、平和には誰もが異存があるはずがない。問題は、サダムが独裁的に支配するイラクの悪事に世界がどうして対処するかと言うことだ。戦争反対とは「茶の間の正義」を気楽にTV越しに、言ってみるだけのことではないか?

日露戦争時、伊藤博文公のところへ、いろいろと戦争の「べき論」を言ってくる世論バックの学者達がいて、公は、「私の欲しいのは、諸君の卓論でなく、日本が生き延びるための金、弾薬をどうして手に入れるかだ」とこぼしたという。

小泉首相にとって、戦争反対と国民からあたりまえのことを言われてみても何の助けにもならず、それよりもこの弱肉強食、日本国憲法前文と正反対の信義なき世界の中で日本国の生き延びる知恵が欲しい、と言いたいのだと思う。

国益を考えるのが政治家の最大の(唯一かもしれない)仕事だ。経済は学者、官僚に任せておけばよい。

その意味で、八割を超える戦争反対の世論を「間違えることもある」と切り捨て、日本国の方針を決める姿は、政治家として立派だ。国益を守ることが、国民の幸福につながる。
隣の韓国の近代史上の不幸を見たらわかる。かのくにには政治家がいなかった。前大統領がいつも捕まる国だからね。金大中の運命は?

9/26/2017

Mar 18, 2003 :人間の盾にTV社も見習え

ブッシュ大統領がサダムに最後通告を突きつけた。バグダッドより国連職員も撤退。

それはそうとして、日本のTV各社の現地取材スタッフも隣国ヨルダンの首都アンマンからの中継となった。
問題は、未だバグダッドにいるフリーの記者に取材を頼っているTV社もある。それは「人間の盾」をもてはやしている社だ。その主張からすれば、自社の記者を残すべきだと思う。

9/23/2017

April 3,2003 :世論も間違えることがある

小泉首相のNHKでのインタビューを見た。
イラク戦争開始時のブッシュ会見後の首相コメントが言葉足らずだったのをフォローするのに「日露戦争後の世論が継戦を要求し、日比谷焼き討ち事件まで起こしたのは、あとになって見たら、世論が間違えていた例だ」と言いのけた。
十代二十代の若者の間で(ファッション的な)反戦運動が盛んだが、彼らは戦争というものを日露戦争どころか、太平洋戦争までも知識としても良くは知らないから、人類が歴史に学び、「戦争(の覚悟)が平和をもたらす」という逆説を理解し、賢明な行動をとるはずだというのも、世代が変わったらリセットされるのかもしれない。
それにしても年輩の人まで「単純反戦」なのは、その人の勝手としか言いようがない。
それとも、人類には反戦のDNAがビルトインされているのか?

9/20/2017

April 9,2003 :バグダッド陥落

バグダッドがほぼ陥落した。TVで見る限り、解放されたのだ。
サダムの独裁体制を米英軍が崩壊させたのだ。イラク国民にそれができないほど、強力な体制だったのだから、外部の力で強制するのは仕方のないことだ。
それを内政干渉だというのは、実態を直視できない、頭の中の虚像の作業にしかすぎない。

9/10/2017

April 11,2003 :サダムと無関係

イラクの国連大使ドゥリがNYで「ゲームは終わった。私はサダムとは関係ない」と言った。
とても、人間的でいい言葉だ。利益でつながっていたもの同士の一方(サダム)の力がなくなったら、離れていくのはアラブ人の常識だ。人間というものはそういうもので、その点、アラブ人は正直だ。
シラクもドイツもブッシュに色目を使いだしている。
一方の反戦世界国民はこれからどうするのだろうか?実態のないイデオロギーを主張しているばかりでは、「流行は終わったのに」と言われても仕方ない。

9/05/2017

April 13,2003 :Peace without Justice

peace without justice(抑圧下の平和)のもとに暮らさざるを得なかったイラク国民が三週間の戦争のあと本当の平和な生活に戻ることができた。
手術のようなものだ。痛さを少し我慢すれば、健康な体に戻れる。
世界中今も続くNO WARの運動は、イラク国民にno justice の圧制下に暮らし続けろと言う、気持ちだけのありがた迷惑だ(実際はありがたくもない)。

9/01/2017

April 15,2003 :テロはどこでも人民の敵

テレビ東京「ガイアの夜明け・・・バリを救え」を見た。昨年のテロ以来、観光客の激減で、観光に頼るバリ島経済は壊滅的だと言う。
思い出すのは、イラク戦争開始しばらくしての英ブレア首相の演説の次の部分だ。
「攻撃行動を起こせば、私たちがテロリストの目標になると言う人もいます。真実は、全ての国家が攻撃目標なのです。バリは、今まで一度も対テロの最前線にはありませんでした。米国も、アルカーイダを攻撃していませんでした。しかし、彼らは米国を攻撃したのです」
ブレアの言うとおりだが、それ以上の矛盾は、テロ首謀とされるイスラム一部勢力が、結果として、インドネシア国民を苦しめている現実だ。テロは(敵の?)日本人(豪州人)を苦しめない。我ら(彼ら)は不要不急の旅行をしないだけだ。