8/31/2009

多くのばらまきを約束して政権奪取

 史上空前のばらまき合戦だった衆院選はばらまきの程度がより多かった民主党の圧勝に終わった。民主党政権が始まるが、無駄を排除してばらまき約束の財源は少しは確保できるが、大部分は無理だろう。消費税の増税なしにはばらまきは一年とつづかない。
 ばらまきは広義の買収だ。福祉をばらまきの対象にしたら財源で持たない。本当に必要な人たちに福祉を、ということがなくなって久しい。有権者のほとんどに行き渡る福祉は、ばらまきの買収資金と同じだ。定額給付金もそうだったが、景気対策の1回限りと聞いて納得した。
 こども手当にしても所得制限をつけるべきだ。手当がないと子供が育てられないという、絶対に必要な世帯は一割を超えないだろう。そうすれば、財源も一割で済む。

8/28/2009

年金制度を戦前のものに戻せ

 各党が公約している年金についてそもそも論を展開する。北欧諸国が福祉の先進国だというが、かの国々はバイキングすなわち海賊を生業としてきた。危険な商売だ。襲われる方も大変だが、襲う方だって死者は出る。だから、その遺族を生存者で養うことにしないと海賊業が続かない。これが福祉の始まりだ。生命保険のようなものだ。軍人(遺族)恩給も同じだ。傷痍軍人だったら退役年金は不可欠だ。いま米国がその財源確保で大変だという。戦前の官僚の恩給も勤務条件のひとつだったろう。退職したら格下の民間企業にお世話(いま天下り、という)にはなれない。恩給の保障があるから(退職後の心配をせず)思い切って国家のために働ける。
 いま厚生年金と呼ばれるものは企業年金だ。個々の企業あるいは企業グループが自己資金で職員の退職後の面倒を見るのは自由だ。
 以上に国家補助がなぜはいるようになったのだろうか?恩給は雇用主の国が払うべきものだ。補助ではない。さらには国民年金は企業(雇用主がいない場合もある)が金を出さないのに、国がなぜ出すのか?
 基本は個人年金ともいうべき、若いうちの積み立てとそれの老後になっての取り崩しだろう。ありとキリギリスの「あり」が基本だ。

8/26/2009

資源安保は不必要

 新日本石油など日本の三社がイラク南部のナシリア油田の開発権益を獲得した。和製石油メジャーの再登場だと思う。昔、アラビア石油というのがあったが、サウジのカフジ油田の権益を失った。
 石油資源の確保に明るいニュースだ、というのがあった。石油は世界市場で購入できるが、いざというとき、日本企業が確保する油田があると資源の安全保障になる、との言い訳がついた。
 それは違うだろう。言い訳の前半が本当は正しい。いつでも市場で、かつ、時価で手に入れることができる。資本主義市場経済とはそういうものだ。一物一価で、金を出しさえすれば確保できる。いざというとき、の代表だった第一次オイルショック時、アラブ産油国は日本を親イスラエルとみなし、石油禁輸の対象にした。だが、実際はその昭和47,48年は前後の年と比べて輸入量は減っていない。どこかからか、適正価格で買ってくれる日本に石油を回してくれる。需要が多いほど、油価は高くなるからだ。この動きを止めることはアラブの国でもできない。油価は高くなったが、これは日本だけでなく、世界中で投機もあって高騰した。その後、国家備蓄が始まったのは、価格安定のためだ。
 上記和製メジャーの商売が盛んになることはよいことだ。同じ日本人として喜びたい、というだけの話なのではないか。

8/21/2009

アフガン選挙投票率4.50%?

 アフガニスタンの大統領選挙がタリバンのテロによる妨害下、実施された。ラジオのニュースで、前回の投票率70%を下回って、4.50%位になる、とびっくりのアナウンスだった。金満日本でさえ、最低20%くらいで、10を切ることは考えられない。
 アナウンサーの言い間違えではないか?4,50%すなわち40~50%のコンマをピリオドに見間違えたということか。
 以上はお笑いだが、低投票率でカルザイ政権はどうする、調の解説が相変わらず横行している。タリバンがテロの脅しで、投票率の低下をねらい、現政権の弱体化をねらっている。それを海外のマスコミが取り上げれば、なお効果的だとタリバンはねらっている。日本のマスコミはそのねらいにやすやすと乗せられているわけだ。それがわからない馬鹿どもの集団らしい、日本の一部のマスコミは。
 イラクでもスンニ派あるいはシーア派のテロが盛んになって米軍の死者が激増、さあどうする米軍は、戦争の大義がないからこうなる、調のニュースを垂れ流した。これもイスラム両派のねらいに乗せられただけだった。

8/20/2009

北朝鮮のロケット技術は朝鮮民族のもの

 韓国の人工衛星の打ち上げが技術的理由(欠陥)で再三延期になり、とうとう抜本的検討のため一ヶ月以上延期されることになった。
 わからないのは、ロシア製の一段目ロケットの欠陥だと言うことだ。ロシア製だったら百発百中大丈夫だろう。スプートニク衛星を世界最初に打ち上げ、核ミサイル大国でもある。意地悪して、操作方法を完全には教えていないのだろうか。
 韓国国内の報道を見ると、この延期はたいしたことはないという態度だ。なぜかというと、先進ロケット打ち上げ国でも(米国、日本など)、最初は失敗の連続だったからと、自国民を慰める(自国技術者に甘い)姿勢だ。日本だったら、技術者に対し、マスコミは強く当たるだろう。そこが日韓両国の違いだ。
 北朝鮮のミサイル打ち上げ(人工衛星でも同じ)技術は結果的に成功している。こうなれば、平和的に統一して、コリア国としてロケット技術を誇ればよい。その際、核兵器技術は放棄して欲しいが。

8/18/2009

韓国衛星の打ち上げに迎撃態勢は?

 韓国の人工衛星・羅老(ナロ)号の打ち上げが迫っている。韓国南部から打ち上げられると言うことだが、どちらの方向に飛ぶのだろうか?真南でなければ、日本の本州上を飛び、一段目は途中(太平洋?)に落下することになろう。
 何ヶ月か前の北朝鮮の時は迎撃態勢をとったが、今回はどうするのか?一段目はロシア製だから絶対失敗せず、不測の落下はないから、あるいは、韓国は友好国で、人工衛星の平和目的が明らかだから、迎撃態勢はとらないのか?

 文痴は今日以降、開票日までは、衆議院選に関係するブログは遠慮する。公職選挙法違反で捕まるのはいやだ。

8/16/2009

核兵器の残虐性は誰でも知っている

 NHKで核兵器の是非の論議をやっていた。賛否の一般人をグループに分け、うまく論点を整理していたように見えるが・・・
 核兵器の議論の論点は、核兵器の残虐性(を世界に理解させること)ではない。このことについては誰もが理解しているのではないか?北朝鮮の政権も。広島長崎で悲惨な被害を見て、全世界がこれは使えない兵器だと思った。そのため副次的に世界的な戦争が無くなった。さらには保有国の五大国と印パ両国などは核保有の政治的効果を享受している。非保有国に対し、外交上有利な立場に立てる。この政治的効果の是非と非保有国との関係を議論すべきだ。

8/13/2009

靖国参拝議論は国内のみで

 麻生首相は8/15に靖国神社参拝をしない意向で、「最も政治やマスコミの騒ぎから遠くに置かれてしかるべきものだ。もっと静かに祈る場所だ」と述べた。首相は、平成18年に新聞の投稿などで靖国神社の非宗教法人化を提唱したことがある。この際、「政教分離の原則に照らし一抹でも疑いが残る限り、皇族方や首相、閣僚の参拝が安定しない。無理に参るとその行為自体が靖国を政治化している。靖国を政治から無限に遠ざけねばならない」と訴えていた。
 以上は8/12のニュースの内容だ。文痴は以上の争点はいずれも国内(のみ)で論争のある点を勘案していることから是としたい。非宗教化するのはこの問題の隘路打開への有力案だ。
 問題なのは、国内議論を飛び出し、中韓両国の圧力に負けて参拝しない、という理屈だ。鳩山次期首相候補は「A級戦犯が合祀されている(理由)から参拝しない」と言っている。この理由だと国内では終戦直後は「A級戦犯といえど、戦死(法務死)すれば英霊となって靖国神社に祀られるべきだ」という圧倒的な国民合意を無視するもので、その後の外国の圧力に屈した形になってしまう。

8/12/2009

小沢代表代行のFTA観が正しい

 民主党のマニフェストに盛り込まれた日米FTA(自由貿易協定)が農業者の大反対で民主党があわてて対応している。もともとは小沢氏の提唱の部分だ。農業者に所得補償(生産費と市場価格との差額)をすれば、国内の自由化(減反廃止)ばかりか輸入の完全自由化にも対応できるというのが所得補償のそもそもの考えだ。
 あわてて、基礎食料品(米など)は対象外とする、としているのは自由貿易協定のそもそもに抵触する愚行だ。そのようなものはFTAの名にもとるので、相手国の米国から笑われるだけだ。

中央高速は東名の代替にはならない

 8/11早朝の駿河湾地震(地震名の命名はまだ?)で東名高速道路が牧之原市内で不通になっている。管理する中日本高速道路㈱(NEXCO中日本)ではお盆前の早期復旧を目指しているという。それまでの間は、バイパスルートとなる中央高速を利用できるとしているが、若干の誤解があると文痴は見ている。
 東京から名古屋以遠を利用する車両にはバイパスとなるが、東名では途中の静岡県内とくに浜松付近の工場等への輸送需要が多い。これらの車両には中央高速は利用できない。東海道新幹線に乗ると、東京(新横浜)~名古屋あるいは新大阪ののぞみ号の乗客が圧倒的に多く、各駅のこだま号はがらがらで本数も少ない。これからの連想で、高速道路も、となるのだが、高速道路は各ICでの乗り降りが意外と多いものである。東海道ベルト地帯の人口・産業集積度のためだ。新幹線は高速道路以上の時間短縮を求めるニーズに基づくから、高速道路トリップ長以上の遠距離を担うものだ。
 

8/10/2009

野党を目指す政党のマニフェストとは

 マニフェストは政権公約のことだ。政権選択の衆院選で当選すれば過半数になる候補者を擁立していなければ、単独では政権をとる可能性はない。次期衆院選で可能性があるのは自民党、民主党、日本共産党(各小選挙区に擁立してきた)と(泡沫かもしれないが)幸福実現党の四党のみだ。他の弱小政党は政権公約という意味のマニフェストを出す意味がない。かろうじて公明党は自公連立で政権を目指すので、自民党のマニフェストを少し変更させる、という意味はある。
 他の社民党、国民新党、日本新党、みんなの党、平沼新党などは選挙後どこの党と連立を組むかを事前に明らかにし、その党との協議で自党のマニフェストの位置づけをしないのであれば、投票する意味がなくなる。はじめから野党になる宿命だったら、マニフェストは完全に空文となるだろう。与党が少しは配慮し、政策化してくれる可能性はゼロだ。

8/07/2009

オバマ教の信者は裏切られる

 広島の秋葉市長が原爆の日の演説で米国オバマ大統領の核廃絶の動きに感動した言葉をちりばめた。でも、11月に予定されるオバマ来日のさい、両被爆地への訪問の可能性は危ぶまれている。米国民への配慮のためだ。米国大統領は米国の国益のため行動する。核廃絶スピーチもそうだった。
 クリントン元大統領が平壌でついでに日本人拉致に言及したのも、日本人に気に入られようとしたことからだ。すべては自国の都合で動いている。秋葉市長ほかオバマ教信者はそのところがわからないウブだとしか言いようがない。

8/06/2009

米国はこの屈辱をバネに強硬策を(記者開放)

 北朝鮮に囚われていた二人の米国人女性記者の開放に決着をつけるためクリントン元大統領が平壌入りした。元大統領一行は金正日総書記ほかと記念撮影をしているが、元大統領のほうは浮かぬ顔に見える。それはそうだろう。北朝鮮は国家ぐるみの誘拐ビジネスまがいをしているのだから。元大統領を呼びつけて、金総書記はご満悦だが、ビル・クリントン氏は屈辱の思いだろう。米国も下出に出たものだ。昔なら、砲艦で威嚇して、人質を取り戻した国なのに。
 米国はこの屈辱をバネに今後の核・ミサイル・(拉致)解決のためには、圧力外交に徹して欲しいものだ。そうでないとなめられっぱなしとなる。国際社会では下出に出るとさらに下にならないといけなくなることを忘れてはならない。お互い自発的に譲歩することはありえない。

8/05/2009

「みんなの党」は自民党を利する

 自民党を離党していた渡辺喜美前代議士が新党「みんなの党」を結成した。全国11比例区にも候補者を擁立するという。
 自民党の政権を交代させようという有権者の動きにいままでは民主党が受け皿になってきた。社民党と共産党はもともとの支持基盤を出ない。その民主党の役割にみんなの党が加わった格好だ。だから、民主党の票を食うことになる。小選挙区では反自民勢力にとって大きなマイナスになるだろう。各比例区でも、ドント方式の当選者を出したあとの残余票が民主党とみんなの党に分散され「死票」となる。

8/03/2009

両党マニフェストは政治屋のやること

 各党マニフェストが出そろった。それらのうち自民党と民主党のものは政権党(をねらうもの)だから、幅広く国民に訴えるものになっている。しかし、文痴が考えるに、票を取るためにはどのような内容にしたらよいか?のアプローチになっているのではないか。政治家だから、まずは自己の政治信条があり、それを有権者に訴えて、支持が得られれば当選する、のが当たり前だ。落選すれば、その信条に何が足りなかったのか、を次回までに修正し再度挑戦する。それが、両党のマニフェストでは、まずは政権維持(政権交代)に国民の支持が得られる内容を調べ、それらに自党の主張を合わせていく、という逆のことになっている。
 これでは政治を生計手段とする政治屋のやることだ。