9/30/2010

フジタの社員拘束理由は詳しく開示されるのか?

 新華社通信によると中国当局に拘束されていたフジタの四人のうち三人が開放されたそうだ。
 推測だが、中国船長を那覇地検が長期拘留した報復でないのか?一人対一人に調整したのだろうか?そうだとすると随分無法な措置だ。拘束理由をあとで聞いてみたいものだ。

9/28/2010

政治主導の民主党政府下の検察政治発言

 今晩、4chの23時からのニュースに前原外相が出演した。尖閣諸島への中国漁船侵犯・公務執行妨害逮捕事件と釈放の経緯に関する民主党政府の説明に偽りはなさそうだ。司法プロセスの独立を尊重したということだろう。それにしてもすべてが明らかにするのは秘密の中国に対して交渉上劣位になるが民主主義国としては仕方ない。
 釈放の経緯を説明した那覇地検次席検事の「日中関係に配慮して」の釈放理由は検察庁全体での政治判断だということになる。処分に政治判断が入ることはあり得ると思うが、それを官僚の検察庁が公表するのはおかしいし、政治主導を標榜する法務大臣としても形無しではないのか?

9/27/2010

日本の外交の「交」は交際?

 外交の「交」は交際のことではなく交渉のほうだろう。世界の法律はないに等しいから、国際間のことはすべて「交渉」で決まる。温首相とはよく知っている(ホットラインがある)から私(鳩山前首相)ならうまくいった、というのはあり得ないことだ。
 中東旅行で買い物の値段交渉では、まずは自分勝手な(安すぎる)値段を主張することから始まる。売り手もとんでもなく高い値段を提示する。そこから値段の妥結に向け交渉が始まる。外交でも世界常識では、まずはとんでもない態度に出る、お互いに。そこからスタートして徐々に妥結にいたる。日本外交のように「友だちだから」とか「こちらが折れた(船長を釈放した)のに」という甘い方法は通用しない。かえって、日本が入ると交渉ごとにならない、というのが他の国の本音だろう。

9/26/2010

「謝罪と賠償」と「覚えてやがれ」

 尖閣侵犯問題では二回前に書いた「人質交換」が時間差をもって遂行されるきわめて野蛮な決着となった。最後に中国政府から「謝罪と賠償の要求」があったが、これはやくざ同志のけんかの最後に「覚えてやがれ」との捨てぜりふで決着するのと似ている。大岡越前が「恐れ入ったか」とお白州の罪人を放免するときにも使う。いずれも一種の決着用語だ。延々と解決が長引くのは双方、まずいと思っているからだ。

9/24/2010

レアアースの対日禁輸なんて出来ない

 中国政府が尖閣侵犯船長拘留に対抗してレアアース(希土類)の対日禁輸を画策しているとのニュースがある。
 1ヶ国だけに禁輸しても実効はあがらない。第三国が輸入して、(秘かに)日本に再輸出することが考えられるからだ。第一次石油ショックのとき、日本は原油の禁輸対象国だったが、石油輸入統計で輸入はとくに減少しなかった。
 それよりも、中国はレアアースの資源独占の地位を利用して資源外交を展開しようとしているが、石油と同じに、必ず代替品の開発が進み、独占的地位を放棄せざるを得なくなる。それよりも、いまは世界に売りまくって稼ぐのがベターだ。

「法と正義」では人質交換はない(中国拘留日本人四人)

 ゼネコンのフジタ社員四人が中国の当局に拘束されている。中国軍事施設への許可なき侵入がその容疑というが、「法と正義」に基づき処理されるべきだ。
 噂される、東シナ海での中国漁船船長の逮捕拘留問題とは取引にしないことだ。こちらも日本の「法と正義」で処理される。中国側の「法と正義」が本物かどうかわかる。
 準交戦中(戦時法不適用)のイスラエルとパレスチナ(ハマス)間では、「法と正義」が保障されないので、人質交換などのかたちで処理される。それと中国はまさか同類ではないだろう。

9/23/2010

稚拙な外交の中国(韓国も)

 領土紛争のさいの両当事国の行動の原則がある。実効支配しているほうは領土問題の所在を認めないことだ。紛争があるとして問題としているほうは、騒動は起こったとしても以前より立場を悪くしないことだ。
 今回の尖閣諸島問題では、前原外相は前者の立場を守っている。
 中国側はこの先どうするのだろう?まずは、中国漁船を近づけないことだが、拿捕された一隻は偶発的なものだったのだろう。その後は近づけない姿勢を見せている。中国国内の騒動は官製のものであるなら、それは失敗だ。騒ぎ立てて、結果が得られなかったら、とりかえしのつかない外交上の失敗となる。中国は専制国家のようで、民意はあるので、それらを意のままに押さえるのは難しいのかもしれない。
 自民党政府時代と同様、強く出れば日本が引くと思ったのであろうか?民主党政府の出方を試したみたにしては大騒動になりすぎた。明らかな失敗であろう。
 ついでだが、韓国との竹島(韓国名:独島)問題では、実効支配している韓国としては、前記の原則を外して、みずから騒ぎ立て、領土問題があることを世界中に知らせている。

9/21/2010

馬淵国交相は海保の真の上司

 日中(日韓も)は隣国だから「仲が悪い」ことも多いことは当然だと思わなければならない。すべて日中友好との虚像にこだわらないことだ。その意味で、今回の領海侵犯事件に被害者側の日本が「冷静に」との姿勢だけでいるのはどうかな、と思う。
 当事者の海上保安庁を所管する馬淵国交相が外交上で非礼を糺したのは正しいのではないか?「仲が悪い」ことを前提としたつきあいが双方に必要だ。日本だけが相手を思い図る必要はない。圧倒的大部分では密接な関係にならざるを得ない隣国だから、非礼は非礼として糺すべきだ。

浮遊層が菅内閣支持に回っただけ

 麻生内閣の時内閣支持の浮動層はマスコミ「ぱくぱく」だでも書いたが、第二次菅内閣の支持率が急上昇したのはマスコミが小沢抜き組閣を評価したからに過ぎない。菅内閣の最低支持率は民主党固定層、最高支持率と100%との間の層は野党固定層、と考えるとわかりやすい。最低と最高の間の浮遊層は政治的節度がないが、実際には「風」となって日本の政治を翻弄する困った存在だ。

 支持政党なし、とはよく言えたものだ。

9/20/2010

日中国境問題は中国政府の正当性問題

 ある国の政府がその支配の正当性に自信がないときは、空間的にあるいは時間的に隣接する他の政府を貶めて、正当性を相対的に高めることに利用するのは、常套手段だ。
 後者にあてはまるのは、明治政府が時間的に隣接する(前の)徳川政府を「封建的」と断じたこと、第二次大戦戦後政府(米占領軍)が戦前を全否定した、ことなどだ。
 中韓は隣接する日本政府を国境問題などで非難することにより自国の愛国心を高めてきた。自政府の正当性に自信がない証拠だ。その愛国心教育が行き過ぎて、収拾がつかなくなってきている。国の正当性に自信があれば、国境地帯では両国民の交流はあってしかるべきだから、愛国心による排他感情はないのが当たり前だ。

9/09/2010

人気の円、が円高の原因

 円高が問題だというが、例えば円とドルの為替相場は両通貨の需給関係から決まる分は仕方ないだろう。貿易等の決済で、互いの通貨に両替する場合はそうなるのは当たり前だ。問題は先行きの思惑で、円高が予想される場合、円高がさらに進むことなのだろう。美人コンテストに似ている。美人かどうかは問題でなく、皆が美人と投票するだろう美人に群がるのが得につながる。皆が円高になると思っている場合は、円を買っておくのが得になる。そうなるとさらに円高になる。
 しかし、円高になるのはその「思惑」だけでなく、何らかの根拠があるものだ。日本はいま世界一のデフレ経済だ。言い換えると、通貨の価値が尊重され、こんごさらに価値が高まることが予想される。だから、世界中の人が円を買っておこう、となる。また、日本国の発行する円建て国債の人気も世界中で高くなっている。これも円を買う動機となる。

9/08/2010

尖閣侵犯漁船は拿捕すべき

 沖縄県に属する尖閣諸島の経済水域で中国の漁船が不法漁猟をしていて、海上保安庁に中国船の船長が逮捕された。公務執行妨害罪の疑いだ。
 漁船ごと拿捕(罰金を科)すべきではなかったのか?日韓の経済水域境界(対馬海峡付近)では侵犯の韓国漁船はそのようにしている。
 領土紛争への対処の仕方は、関係国間で話し合いがつかない場合は、「現状固定」が原則で平和的な決着方法ともなっている。竹島(韓国名:独島)問題ではそのようにして、現状の実効支配は韓国のもとにある。決着ではEEZ(経済水域)の境界線は竹島がないものとして日韓の中間に引いているが、事実上日本の漁船は竹島海域には近づけない。
 尖閣諸島は竹島のようには決着していないが、実効支配している日本が主権を実力で示さなければ、「領土紛争は現状で棚上げにする」という日中共同宣言にも反するし、領有権を主張する根拠が薄くなるのではないか。
 中国、韓国は国民のナショナリズムが強いので、領土紛争では両政府は日本に対し強く出ざるを得ない、という事情下にある。しかし、我が国で世論が余り強硬でないからといって、上記のような原則にもとる対応は国家として許されないはずだ。

9/06/2010

敵(菅)の敵(小沢)は味方

 民主党代表選でどちらが勝つかが世間の最大関心事となっている。しかし、文痴は自民党ほか支持だから、中日ファンのボクにとっての巨人阪神戦とおなじで、どちらにも負けてほしいのが本音だ。
 どちらかが勝ってしまうなら、民主党を「ぶっこわす」(いつか聞いたセリフ)ほうを応援したい。いま、ニコニコ動画の小沢一郎インタビューを見ているが、ネットでは小沢一郎応援が多数だそうだ。ネットは自民党支持層が多いのに。ああ、同じだと、妙に納得してしまう。
 それにしても客観的に言えば、菅首相ではものごとが進まない。民主自民両党の支持者にとって、それが一番まずいのではないか?

9/02/2010

菅候補の方法論その2

 「クリーンで透明」が政策だというが、「ダーティで密室」を政策に掲げる候補がいるわけがない。自明のことをわざわざ掲げるのは、対立の小沢候補は「ダーティで密室」だとネガティブキャンペーンをしているだけだ。
 「税制の抜本改革について検討」を全くしない候補はいないはずだ。「(マニフェスト実施が)困難な場合は説明し、理解を求める」についても、説明し、理解を求めないことはそもそも議会制民主主義に反する。
 当たり前のことをわざわざあげつらう(欠点をことさらに言う)のは、自分だけが正しいやり方をしているとの大いなる誤解からそうなるのであろう。

9/01/2010

菅候補の政策は方法論ばかり

 民主党代表選への菅、小沢両候補の政策が出た。中身はさておき、菅候補の政策項目には政策を進めるための方法論が多い。「クリーンで透明な党運営」「税制の抜本改革について検討」(どのような方向をめざし検討するかが政策だ)「(マニフェスト実施が)困難な場合は説明し、理解を求める」などなど。
 小沢候補と違い、菅氏は現首相だから、政策への具体的な言及は困難かもしれないが、これほど方法論しかないと、何をしたいのかわからない、あるいは、何もしないのでは、と国民から疑われているのではないか。

解散を恐れる代議士は資格なし(菅派)

 民主党代表選での菅氏支持の代議士(衆議院議員)のなかには、解散総選挙恐怖の理由があるのではないか?小沢一郎氏が代表になり、内閣を組織すると、衆参ねじれ解消のために思い切って政界再編に打って出る可能性が高い。そうなると、再編の是非を問うための解散総選挙になることも考えられるからだ。
 蓮舫大臣は民主党が多数を握っている間に、民主党政府下で事業仕分けなどの懸案を少しでも進めたいと考えている。解散総選挙になれば、その後に民主党政府は続かないかもしれないと恐れているのだ。衆院の一年生議員は再選の可能性が少ないものもいる。このような声がまとまって、菅首相の「3年後(任期満了近く)まで解散はない」とのビックリ発言が飛び出たものと思われる。
 代議士は国民の声を代表するものだから、その時々の民意を聞くため、いつでも解散に対応できる心構えが必要だ。