工場、家庭、オフィスなどの節電が徹底されたからだろう。昨年のピーク6,000万kwまでとくらべるとはるかに少ない需要に留まった。しかしなんと言っても、東電の休止火力の再開などの努力により、原発が柏崎の一部号機を除きすべて止まるなか、供給電力を5,000万kw以上に復旧できたのが大きい。
しかしこれで目出度し目出度しだろうか?休止火力の再開とガスタービン発電には石油と天然ガスの輸入の積み増しが必要だ。化石燃料輸入大国の日本が積み増しをするとなると、価格は高騰するし、その分の電力料金増が予想される(これは素直に料金転嫁してよい)。資源小国である日本が原子力発電を目指したのは、単に発電単価が安いことだけではなく、輸入資源になるべく頼らないという、安全保障政策だったはずだ。それを忘れて、この夏を乗り切ったので万歳、とはいかない。
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