石油資源の可採埋蔵量は油価が上がれば増加する。いまペルシャ湾岸油田から世界に搬出できないので油価(先物)がバーレル100ドルを超えた。全世界の供給量が2割減ずるので、もっと上がっても良いはずだが、その程度で収まっているのは、新規油田開発あるいは経済性に欠ける油田がその油価で一斉に動き出すからだ。米国のシェールオイルは掘削、運営にバーレル70ドル程度と採算点が高い。それらがこの高油価で一斉に動き出す。湾岸20%が脱落すれば予備軍は多数ある。
同時に再生エネルギーが採算に乗る。石炭あるいは原子力で発電しEVに充電すれば、輸送機器化石燃料は不要だ。
石油文明時代はそのようにして終わる。
産油国は対イラン戦争よりも、そのような高価格による石油時代終焉を恐れている。OPECはサウジ主導で油価の下支えを生産調整して達成する産油国間機構だ。その一つのUAEはその価格維持機構から脱退した。価格を上げていては需要国で石油離れを招きかねない。
賢明なる産油国の動きを見ていれば、この戦争の戦後世界がわかる。純消費国・日本の立場は強い。石油を世界に求め、あるいは、代替の石炭、原子力での発電を加速すれば良い。