3/15/2010

連休分散化は供給者の論理

 春秋の連休を地域ごとに分散化すれば、新たな観光需要を喚起できる、というのは観光地、輸送関係業者の供給者側の都合からの積み上げた論理の臭いがする。休みを取って観光地に出かける国民の需要者側の都合はなにも考えていない。道路鉄道が混んでいても、家族みんなで観光地にやっとたどり着く、またはふるさとで再会する、という「混んでいたが楽しかった」という考えもある。謙虚に需要者側の声も聞くべきだ。
 それと、連休が混みすぎて観光関連産業への需要が平準化されない、というのは一面しか見ていない。11月~3月の冬期は寒冷なため観光需要がそもそも少ない(正月の帰省は別)。議論となっている連休の時期の春秋は通常の土日でも混んでいる(三連休以上にする必要がない)。学校の夏休み時期はいつでも混んでいる。だから、冬の観光需要を冬期スポーツ(スキーなど)以外に掘り起こしてこなかった観光業の怠慢を責めるべきだ。
 それと、究極の分散化になる、サラリーマンの有給休暇を取りやすくする策が最重要だ。それには、学童がいる家庭にとって子どもが平日休めるように、学校のカリキュラムのあり方を抜本的に考えるしかないだろう。

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