10/15/2009

元栓を閉めるやり方は失敗する

 毎日新聞論説の山田孝男氏が民主党の施策の進め方への反論におもしろい視点を書いていた。空港整備特別会計があるから無駄な空港が作られるという前原大臣に対し、一つ一つの空港の整備を開始するときにチェックすることはできる。それが政治の力でできなかったことをこそ、問題にすべきだと。
 元栓を閉めるやり方に似ている。個々のガステーブルの栓を開け閉めすればよいのに、根本策と称して、おおもとを断つ(元栓まで閉める)という、聞こえはよいが、ほかのガス使用先(施策)まで道連れにするやり方だ。空港特会のほとんどはいま、羽田の拡張に使われているという。無駄な空港は作り逃げされたあとだ。
 天下りを一律に禁止する施策もそうだ。天下りが問題なのではなく、天下りにより無駄遣いがあるかもしれないことが問題の核心だろう。だとしたら、天下り先への安易な国庫支出を個々に査定すればよい話だ。一律禁止にすれば、有為な人材を活用できなくなるかもしれない。元栓を閉めるようなこのような思考方法はやめるべきだ。

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