1/21/2011

フランスと観光で張り合うのは無理(観光庁)

 観光庁(国土交通省)の資料をみていたら、「外国人旅行者受入数の国際比較」のグラフがあった。2009年の各国比較では一位のフランスが7,420万人/年、日本は33位の679万人だ。フランスの一割にも達しない。観光庁はこの数字をもって我が国の観光政策のいっそうの奮起を誓っているようだ。
 でも、比較するには少し酷でないか?フランスは(あるいは三位スペイン五位イタリアも)観光資源は確かに多いが、来る外国客も来やすい。陸続きの移動が大部分で、EU圏内からだったら国境は自由に通過できる。日本へは韓国、中国、台湾が三大外国客となる。まずは近いことがその理由だ。しかし、島国日本へは事実上航空機を利用せざるを得ない。航空機では高い費用と旅客容量からの制約の面で不利だ。対中国ではビザの審査が厳しい。
 13億人の中国が近いということは、観光客を誘致しやすい最大条件だが、中国の現状を見ると、大部分の国民の経済力の低さなどから、すぐに観光客10倍増にはならない。日本の観光庁で努力できる範囲は限られている。

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