1/24/2011

民主主義は目的ではなく、プロセスに過ぎない

 阿久根市の竹原市長がリコール後の出直し選挙で敗退した。勝ったリコール派の新市長・西平氏は「竹原市政の改革はおおむねよいが、専決処分などの手法がよくない」と批判している。この選挙結果に対し、多くの評論は「民主主義のプロセスは迂遠だが守らなければかえって危険になる」というものだ。新市長は新規まき直しで議会とのプロセスを重視し、前市長と余り変わらない結論を得ようとするのだろうか?無駄なような感じがする。
 文痴は、プロセスよりも結果だ、とまでは言わないまでも、プロセス重視だけを金科玉条にするのは疑問に思う。ローマは紀元前、共和制では危機に対応できないことを知り、帝政に移行、皇帝=第一人者を選んでかなりの権限を与え、ローマ帝国による世界の平和(パックス・ロマーナ)を達成した。逆に戦前の大日本帝国は明治憲法の民主主義下で「国家意志がバラバラな国に成り下がり」陸海軍相争い、肝心の敵国・米国に完敗した。
 文痴はその話を劣化する行政技術者と題したなかで、戦後の日本でも、「官僚組織あるいは民間の組織でも、プロセス(組織内秩序)重視で結果軽視(出たとこ勝負)の組織運営は継続している」と書いて、日本人のあいも変わらぬ劣化メンタリティを評した。

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