11/24/2009

予算は人気取りではできない

 事業仕分けの前半半分が終わって後半がスタートするまでの間、菅国家戦略相からコメントが出た。科学技術予算が大胆に査定されていることについて、政府のほうで復活することもあり得る、との言だ。
 最も言ってはいけないコメントだ。事業仕分けチーム(枝野議員)上位の行政刷新会議(仙谷大臣)と長期的な予算方針を決めるべきこの国家戦略室(局)が最終決定を下すのは組織上当たり前だ。それをわざわざ言うのは、マスコミの論調を見て「まずい」と感じたからだろう。仕分けチームの仕事ぶりに悪影響を与える。組織の上下でのコミュニケーションは中でやるものであって、公表したら、窓口の仕分けチームが軽く見られるだけだ。査定される役人側にも。役人も頭はよいから、後半での説明は適当に対応し、マスコミ対策に狂奔するだろう。
 それにしてもマスコミの論調を重視したこの予算編成はありえないのではないか?予算というのは有限の合計額の制約がある利害関係のかたまりで、いままでは財務省と各省庁とで延々と調整してきた苦心の作だと思うが、それを「評判=人気取り」だけで編成するのは無茶だ。

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