2/14/2008

市場経済を理解しない人たち

自動車用のガソリンだけでなく、石油製品はみな値上がりしている。灯油も高くなった。そこで、寒い地方は大変だから公的助成すべきだという声もある。
値上がりは理由があってそうなっている。資源が足りないから、価格を上げるというシグナルを市場を通じて送って、消費の転換を促しているのである。値上がりが投機だけでそう続くものではない。

貧乏人も使う灯油は値上げを抑え、贅沢品で地球環境に悪い自動車用ガソリンは値が上がってよい、という価格統制の考えは市場のシグナルを無視する滅びた共産主義計画経済と同じだ。消費をたとえば、効率がよく地球環境によい原子力発電の電力利用による暖房へ、また、エネルギー効率のよい大量交通機関へ、それぞれ転換するのだという考えにならなければならない。
暖房だったら、灯油でも何でも暖かければよいから、転換は価格によりすぐに効く。
自動車から電車への価格による転換は輸送の質が違うからあまり効かない。ガソリンが安ければのべつドライブするわけがないし、高いからと全くしないということにはならない。これを価格弾性値が低いという。だからガソリンに税を賦課して消費を価格で抑えるという環境税としての効果は薄い。
石油製品でこの先価格上昇が続いても最後まで残るのは輸送用燃料だ(ガソリン、軽油、航空燃料など)。

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