5/28/2018

北朝鮮の体制危機は国内から

 米朝会談で金正恩は核廃棄の見返りに体制保障を求めている。体制とは日本で言えば終戦時の国体のことだ。日本は無条件降伏したことになっているが、明治憲法下の民主主義は継続している。現憲法も明治憲法の手続きで改正された。

 北朝鮮は当時の日本のように米国と戦争しているわけではない。核を廃棄するだけで体制が揺らぐことはない。現在の国際社会で、米国といえど、北朝鮮を一方的に滅ぼすことは許されない。

 体制が揺らぐのは核兵器を持たない金体制が国内統治を続けられるかによる。北朝鮮国内の恐怖政治が継続できるのは敵の米国に核兵器で対峙しているからだ。日本でも「鬼畜米英」、というのがあった。北朝鮮の国際環境が平和なものになったら、国内での金体制の正当性が問われるようになる。それが「体制の危機」だ。リビアも核なきカダフィが国内統治ができなくなり滅びた。それはリビア方式の核廃絶から数年後のこと。

 ついでに言うと、中国も同じだ。

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