5/27/2012

福島4号機事故現場は危機管理の教室その1

福島第一原発の4号機が事故後初めて公開された。水素爆発の現場はすさまじい破壊状況だった。

ウラン燃料ペレットを被覆するジルコニウムから高温になれば水素が発生し、それが空気中で所定の濃度に達すれば、爆発的燃焼をすることはわかっていたはずだ。問題は密閉された原子炉建屋の中で爆発すれば被害が甚大になること。あらかじめ水素を逃すために建物上部に「穴」をあけておくとか、周囲の壁で特に弱い部分(ヒューズ的役割)を作っておけば、これほどの破壊は起きなかったと思われる。

このように気密性にこだわったのは、日常の微少の放射能漏れを完璧に防止しようとしたからではないか。微少であれば周辺住民の健康被害には及ばないが、「ニュース」になるのがいやだったのだろう。大同小異という言葉がある。小異(日常の微少な漏れ)は大同(危機管理)の前に捨てる勇気を持たなければならない。

その2ではプールの構造。

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