5/24/2011

許容値が曖昧だから完全清浄へ、というのが風評

 東電による1~4号機の冷却作業が進めば、今後徐々に問題は解決の方向に向かうだろう。
 問題が残っているのは、風評被害のほうだ。文痴は最初は風評をたてる一般国民のほうに問題があると信じていた。ところが、諸外国の国民までが「風評におびえて」日本脱出あるいは来日忌避するに至って、どうも違うな、と思うようになった。
 風評が出るのは、正確な情報がないからだ。情報を発表する東電、日本国政府への信頼の問題だ。信頼を置けなければ、何を発表しても受け手の行動基準に影響を与えない。むしろ、わからないことを前提とした行動に走る。すなわち、完全清浄を求める。近県産の野菜とかは汚染が少しでも疑われれば、基準値内であっても、替わりのものがあるかぎり、購買しないという行動になる。
 現状の線量と言うより、許容基準値の決め方が怪しいと感じているのではないか?年間許容線量を1ミリSvから20に緩和するときの理由がはっきりしない。ICRP(国際放射線防護委員会)からこのような幅を持ったなかで各国で決めてよい、となっているそうだが、それにしても20倍は曖昧すぎる。
 実は、閾値があるのではないか?閾値とは、それ以下では被曝線量の多寡は健康に無関係だ、というような。日常の生活でも、医療の際とか航空機に搭乗するときとかの場合であれば被曝する放射線量に大小がうまれる。学問的には証明されるのは難しいのだろうが、それらを含めて、閾値は20ミリSvあたりのような気がする。

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