11/10/2008

田母神論文の何が問題なのか

 田母神論文を読んだ。PDF9ページで、長さも文章も読みやすい。
http://www.apa.co.jp/book_report/images/2008jyusyou_saiyuusyu.pdf 問題視する人はとくに読まれたらよい。内容は、報道されているように、論議を呼ぶものだ。政府の村山談話を100%否定するものだから。引用や(それに起因する事実関係の)間違いが多く、(論議以前に)内容が雑だと一部で指摘されているのは、当たらないと思う。とくに、多く引用されている歴史学者の秦郁彦氏にそう指摘されているのは不思議だ。引用ばかりだというのも、素人に近い田母神氏にとって酷ではないか。
 いずれにせよ、関心を持つ人すべてに読んでもらい、議論を盛んにすることを期待したい。国会参考人として大いに自説を展開し、この分野で(いままでタブーになりがちだった)与野党間の議論を盛んにすべきだ。
 政府高官が政府方針と異なることを書いた、というが、歴史認識が政府方針で決まっているはずがない。防衛方針なら、自衛官は遵守しなければならない(遵守しないと宣言してはならない)が、集団的自衛権の問題などの部分は、問題提起しただけだ。「自衛隊は・・・身動きできないようになっている」の部分は事実を述べたものだ。身動きできるように、(憲法)自衛隊法は守らなくてよいとは言っていない。

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