5/26/2014

タイのクーデタは「リセット」

 クーデタとはフランス語で「国家に対する一撃」の意味だが、タイのクーデタはその一般的な意味と少し違うようだ。タイは日本のような立憲君主制下での三権分立とは違う。三権の間で最終決定権限を持つものがいない。日本の国会が国権の最高機関と言われるのは、国民の選挙によって選ばれるからだ。タイではその選挙が機能していない。少数派がボイコットするのは、ウクライナでもそうだが、国民の間に選挙による民主主義が信頼されていないからだ。
 国王ないしは軍が暫定的に事態をあずかり、国民各派に一定の冷却期間を経たのち、元に戻す、という一種の「リセット」効果なのだろう。

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