7/14/2011

自然エネルギー発電は地産地消に不適

 エネルギーの地産地消ということが叫ばれている。農産物を中央の市場に出さずに産地でできるだけ消費しようという地産地消に類似しての考えらしい。
 とくに自然エネルギーによる発電は太陽光、風力など地方部におけるものが中心となる。その電気を大送電線網で大消費地に送るのではなく、その地域で消費できれば、送電線の建設も送電ロスも少なくて済む。送電ロスというのは馬鹿にならない。ロスがないように大電圧に変電し、消費地でまた変電し直すという手間をかけている。だから、送配電を不要にする、都市内各家庭へコージェネレーション(熱電併給)システムを活用した燃料電池などを設置するという究極の地産地消に合理性が生まれている。
 ただ、自然エネルギーはお天気任せのところがある。それを地産地消でなく全国展開で運用すれば、ある地域は曇りでもほかには晴れたところがあるだろうし、風も強弱が点在するので、平均化できる。だから、自然エネルギーだからこそ全国的に供給調整するための送電線網は必要なのだろう。
 運べないエネルギーの熱とかは地産地消にしかならない。ゴミ焼却場にはすぐ脇に温水プールがあるように。

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