10/22/2008

デフレと恐慌(デフレスパイラル)の区別

 資本主義経済ではものの値段は市場で決まる。価格は時々刻々変動するのが常態だ。典型的なのが株価。今回、サブプライムローンを金融工学で組み込んだ債券が暴落し(いずれはそうなることが当たり前だった)、株価にまで影響した。金融機関の資産内容にまで信用がおけなくなったから、信用恐慌状態になったのだ。それが実体経済にまで影響するようになるとただごとではない。デフレスパイラル(需要の循環的減退)になるからだ。対策はただひとつ。需要の減退に公的需要を補うことだ。金融の緩和は信用を回復するまでの効果しかない。
 通常のデフレはバブル後の調整としても現れる。また、世界的な物価の低下-中国の安い人件費などによる-からもおきる。これと悪いデフレ、すなわちデフレスパイラル(経済恐慌)、とを区別しなければならない。

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