2/25/2023

国連のロシア非難で「棄権」する理由

国連総会は23日、ロシアのウクライナ侵攻開始から丸1年となるのに合わせて開催された緊急特別会合で、侵攻を非難する決議案を圧倒的多数で採択した。141カ国が賛成し、ロシアを含む7カ国が反対、中国やインドなど32カ国が棄権した。(ニュースより)

明らかな侵略行為のロシア非難に32ヶ国が棄権している。賛否と棄権と三つ巴関係になっている。なぜそうなるかというと、ひとつの極のロシアなど七ヶ国が負けると、そのあとの一対一の勝負は欧米日の第一極が圧倒的に有利となり、第三極のグローバルサウスなどが不利になる。第三極は第一極との勝負を見越して三極構造を維持している。

つまりロシアを非難するにはやぶさかでないものの、そのあとの力関係を見越して第三の立場を維持するため、「棄権」という保留の態度を取る。世界の国々の争いはこの三つ巴関係になることが必定だ。それが国際関係というものだと理解した方がよい。かつて非同盟諸国と呼ばれた時代があったが、すべてこの力関係のなせる結果だった。

具体的には、グローバルサウス=低開発国は先進国の支援を強制的にでも勝ちとりたい。そのためにはこの国連決議での棄権とか、地球温暖化防止などの理想主義の決議でも、あらゆる機会に第三極としての立場を押し通す。

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