6/30/2006

建築家が壊す都市の風景(2)

都市の美しさは何からか?という万人の定説はない。
しかし、少なくとも言えるのは、色彩、形など目に入る印象が「落ち着いている」のが条件であろう。住み、毎日を暮らしていくには、「疲れる」風景は禁物だ。
そのためには、建物の色、形に統一性が見られることも、異論が少ないところだ。

建築家は何をその商売の力としているか?言い換えると、建築主は何を建築家に期待しているか?
建築主は自己の建築物を周辺の平均的なものに合わせることを望んでいない。新たな建築物は権力・冨の象徴なのだ。出来るだけ、立派に見え、周辺の建物を圧倒するものを望む。その結果、周辺から浮き上がるようになることが必要なのだ。

建築家は何をもって能力としているか?同デザイン同構造のものを作っていては、建築設計の技とは言えない。

従って、このような建築家の存在理由に任していては、都市はグロテスクになるだけだ。

0 件のコメント:

コメントを投稿