6/03/2023

半導体生産はもうからない

半導体が商品として出荷されるまでには国際的分業がある。川上側からは半導体回路の設計、生産機械の製造、素材材料の供給、そしてこれらを採り入れた大量生産という流れだ。いま、最川下の大量生産に長けているのは台湾のTSMCなどだ。これには大量に資本を投入しコストをギリギリにカットして価格競争に耐えるものとしなければならない。これが日本企業には不得意だったのでかつての半導体日本メーカーが相次いで撤退した。

半導体は産業の米と言われる。大量に必要でしかもコストはギリギリまで安くしなければならない、という意味だ。これはかつての日本にできて、米国にはできなかった(日米半導体摩擦の時代)。それがいまは日本以外のアジアにできて日本にはできないようになった。

だから「もうかる」川上部分の生産機械と素材の分業技術に適している日本は専念するのがよく、そのようになっているのではないか。問題になったのは中国を高度な技術から除外する安全保障上の要求だ。今まで通りに国際分業を続けるわけにはいかない。だとして中国包囲網の国々にしても分業体制でよいのではないか?もちろんそれらを日本国内に誘致するのは意義がある。

0 件のコメント:

コメントを投稿