5/28/2017

首相の影響力は(あったとして)必要条件の一つに過ぎない

加計(森友も)学園騒動では日本人の論理的思考に混乱がある。

加計学園に対し今治市の獣医学部設置認可を与えたことが違法ないしは不適切な行政決定だったかどうかに首相の影響があったかは論理的に見て「十分条件」とは言えない。

首相の了解は必要だとしても「必要条件」の一つだ。行政組織の決定には下の組織の判断の積み重ねで最終決裁者の判断にまでたどり着く。これらも必要条件だ。いまのところ「忖度」を疑われる以外に、下の組織の判断に誤りはない。その判断に異を唱えるには、「忖度」だからというのではなく、判断そのもの(特区制度での学部増設の適否、他の申請者への非認可の適否など)をこれから検証することが順となる(もし必要であれば)。

森友学園への国有地払い下げと大阪府からの設置認可の問題は、以上と同様の論理的帰結として、近畿財務局あるいは大阪府の判断が適正だったかの検証が進んでいる。もしこれら行政側の判断に問題があったとの結論に至った場合は、初めて、その判断の誤りに首相が絡んでいたかが問われる。という順番になる。

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