1/10/2017

自・自(小池)対抗政治が二大政党の形になる

小池都知事の政局について、単に都議会の多数をとる、という狭小な見方が優勢だ。しかし、これを国政の二大政党制が育たないことへの補完と見ることはできないだろうか?

つまり、二大政党の一つになるべき民進党(民主党)がその役割を果たさないので、代わりに小池政治が補完しているのではないか。小選挙区制により結果として、自民党一強政治がいま続いているが、過去の55年体制時には自民党内の派閥が擬似政党として実質の政策を競った。野党の社会党と競ったわけではなかった。小選挙区になってそれら派閥はなくなったが、政策を争う相手は必要だ。それが頼りない民主党だったので、小泉政権時にはなんと対立相手に同じ自民党内の抵抗勢力を設定して総選挙を戦った。郵政解散選挙では、実質、自自選挙だったのだ。最近でも福岡六区の補選で自自(無所属同士)選挙の体をなした。

都知事選でも実質は増田vs小池の自自選挙だった。いま、小池知事は自民党籍を残して都議会新党を立ち上げようとしている。つまり、都議会では国政政策で分けると自民党と自民党系の小池・都民ファーストの会が自自選挙を戦うことになる。他の民進党系などの野党は自自選挙の前にかすんでしまうだろう。

日本維新の会(旧おおさか維新の会)ももう一つの自民党だ。つまり、民進党の力不足を補完すべく自民党の相手政党を目指している。

民進党は万年野党でなく二大政党のひとつになろうとするなら、政策を考えた直したほうがよい。野党三党に引っ張られるのではなく、民進党独自の政策を掲げて他の野党を糾合するように。安倍政権の安保政策は選挙の洗礼を何回も受けて国民の間に定着している。それをひっくり返す努力は無駄だ。

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