11/10/2013

政治が不可能なことを実質できてしまうマジック二例

 政治で不可能に近いことの二例は、増税と賃(金水準の切り)下げだろう。いまデフレの日本経済で実はやらなければならない喫緊の課題だ。前者については菅内閣で提案して、その後の二内閣をへてようやく実現しようとしている。
 もっと簡単で抵抗のない方法があった。増税についてはインフレを起こせば自動的に累進課税表の高税率段階に移行して実質増収となる。苦労して増税(税率アップのこと)する必要がない。インフレになれば、国の債務残高も実質減少する。いま日銀はインフレターゲット策を進めているが、このことが動機だ。
 後者については賃金の下方硬直性と呼ばれる、経済をコントロールするうえで必要だが困難なことになる。しかし、円建てで給料を下げられないなら、ドル建てで下げれば実質下げたことになる。それが円安誘導だ。輸入品物価が高くなるから、同じ給料で実質賃下げと同様となる。いままで、円高で実質給与アップがなされてきたものを元に戻すだけだ。

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