12/25/2008

環境のためにガソリン税率を維持する理屈はない

 7/21/2006に文痴はガソリン税を安くしても支障なしのプログを書いた。その後、2008年4月には暫定税率の期限切れ~再可決で一ヶ月間だけ、その分の25円/l安くなった。日本中が大騒ぎになり、暫定税率維持派(与党)は環境のため(ガソリン使用を減ずるには高い)税率を維持すべきとした。しかしその後の値段の動きはさらに大きくなった。4月時点でたしか150円/lだった(暫定税率切れで125円)のが、10月の金融恐慌直前まで、投機資金で(・・・あとになってわかったが)原油が史上最高値によりガソリンも180円まであがった。当時は、投機ばかりでなく、中印の経済発展により需給がタイトになり、今後、値が下がることは期待できないと言われた。
 しかし、いま、100円/lにまで下がった。ガソリン税の50円余を引いた商品の値で見ると、二、三ヶ月の間に130円が50円にまで劇的に下がったことになる。すべて世界的な景気後退が理由だ。中印の経済は世界と連動し、ガソリン使用も減った。「環境のため」には景気を後退させるのが唯一の方法になったかのようだ。こんなに安くなったのに需要は回復しない。ガソリンは価格弾力性がほとんどない商品なのだ。高くなった時期でも、渋滞はなくならなかった。
 以上、現実に起こったことに基づいた議論が必要なことを示した。

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