8/18/2023

リニア新幹線は速いだけでない

JR東海の中央新幹線は全長285.6kmだ。起点の品川から終点の名古屋まで40分間で到着するので平均時速は428.4km/時、最高速度は505km/時となる。起終点が同じ在来の東海道新幹線で最速ののぞみタイプは87分間で、全長359.2kmを新横浜駅ひと駅停車で走る。平均時速は247.7km/時、最高速度はN700系なので285km/時。

これを品川名古屋間の旅客輸送力という観点で比較してみる。前提としてリニアものぞみも5分間隔で運行される(現状ののぞみが1時間12本体制だ)とする。線路(リニアも線路と呼ぶとする)の占有列車数がこれら限りある線路資産(トンネルなど莫大な建設費で、距離に比例する面もある)の有効利用率となる。それら前提は不要で、簡単な計算になる。一列車編成が走行占有する時間で比較できる。つまり、40分間と87分間だ。中央新幹線ルートは短いこともあり、この87/40=2.2倍有効利用できる。

中央新幹線と同じルートで在来型新幹線車両を通す案もあった。その場合は79分を要する。その分、高額建設の線路容量の「無駄づかい」になるだろう。もし、在来の鉄軌道タイプで将来の開発で400km/時の最高速度が達成できても、リニアに比し400/505=0.8倍の効率性しか得られない。使用車両の回転率も同一の計算だ。高額車両だから、40分間の片道だと回転率もその分大きくなる。

なお、わたしはヒマであるしゆっくりした鉄道旅を楽しむ「乗り鉄」なので、リニアには乗ってみたいとする興味はない。

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