1/05/2023

中国は政権の無謬性が第一

習政権には、感染拡大を助長する意図があっても、それを食い止めたり緩和させたりするようとする考えは毛頭ない。そしてそれはすなわち、中国政府は今、国内の感染拡大を放任するという極めて無責任な態度をとっていることの、戦慄すべき深層的な理由であろう(石平氏)

 中国共産党政権にとってコロナは二の次だ。守らなければならないのは人民の命より政権の無謬性だ。三年前からゼロコロナ政策で成功してきたが、いまや世界経済から隔離したゼロコロナでは社会・経済がもたない。ゼロコロナを解除したら感染は拡大する。政権はそこまではわかっているので、無謬=間違わない、ように感染拡大のデータは一切公表しない、ことにした。たとえ多くの命が奪われたとしても、毛主席時代のように隠せば良い。

 国境での検疫措置は外国との関係があるので、あらかじめ間違った場合の責任を外交部報道官の談話にとどめ、検疫政策を改める必要が出るときに備える。中共政権の主席は間違えなかったと。

 無謬性は国家元首の備える資質だ。だから日本のように象徴天皇にしておけば、重要政策の責任者の内閣を替えればすみ、政策変更への柔軟性が保たれる。習近平国家主席はなまじ任期制限を撤廃、永久政権にしたことが仇となって、政策を間違えたときに政権が倒れるまでにしてしまった。これが中国王朝の交代メカニズムだ。

 日本をはじめ欧米諸国は検疫強化の必要性の説明に、中共のデータ隠蔽体質を理由にした。かのWHOテドロス事務局長も中国寄りを保てなくなった。

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