1/25/2023

死に際の患者にまでコロナが

 「新型コロナウイルス感染症」による死亡は、1万6,756人で、日本人の死因の1.16%でした。(2021年、下記リンク)

 日本人全体で1年にざっと百万人以上死亡する。1日に平均すると3,000人程度だ。新型コロナ死は第8波で1日500人がピークだった。死亡者がコロナに罹っていたらコロナ死になるが、逆に見ると、死んだ人の1/6程度がコロナに罹っていた、死に至る最後の人にまでコロナ(オミクロン)はかなりまん延している。延命医療が不可能になるまでの時間が少なくなる悪環境の大きな一つだ。

 感染症対策は感染がまん延して医療体制能力をオーバーすることをあらかじめ防ぐことにあるので、このような延命に資することを使命とするものではない。そうしないと大幅に医療選別(トリアージ)をしなければならなくなる。しかしその感染症対策のレベルをいつかは変更・解除しないと社会が保たない。一方、その後でもすべての感染者に十分な医療を提供するのは個々の臨床医の役割なことは言うまでもない。病院内の感染防止はこの観点からだ。

 新型コロナは季節性インフルエンザ並みにまでなっていない、との主張はわかるが、感染症対策の対象としてはそのレベルを一段下げるべき時に至っているのだろう(これから検討されるが)。

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