7/09/2017

橋が簡単に落ちていれば甚大な被害にならない

今回の九州北部水害の破壊力の大部分は「流木」だろう。洪水流だけではこれほどの被害はもたらさない。何年か前にも日田杉の美林が根こそぎ崩落した災害の記憶がある。山腹斜面が深層滑りをおこしていることから、広葉樹とか針葉樹の樹種ではなく、山の土質(真砂土)の問題なので、そこでは解決できない(植林しないではげ山にもできない)。問題なのは崩壊した流木が狭い川幅を渡る橋梁地点で川の流れを妨げることだ。そのため、その橋の上流では水位がせき止められて上昇し、両岸の家屋をまた、流木が襲う。

そこで、流木に衝突されたら、橋が下流に落ちるようにしたらどうか?昔は橋梁は大切な財産だったので、できるだけ洪水流に耐えるように建設されてきた。しかし、今回の災害の教訓は、流木の流下の妨げになっている橋梁が水害を増加させている。落ちた橋はコンクリートなど重い材料なのですぐに沈み、軽い流木のように更に下流に害を及ぼすことはない。

落橋後に橋を架け直す費用などたいした額でない。
さらには、架橋地点の問題がある。橋の建設費を節約するために川の狭窄部に架けることが常識となっている。狭窄部は河川の流下能力のうえからも問題地点だ。ここは、橋の建設費は少し多くなっても問題ない地点を選ぶべきだ。

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