11/13/2025

理不尽な値上げが許せない

日本経済はデフレを脱却して一転インフレが始まった。物価高騰に賃金上昇が間に合わなく、生活が苦しくなる。対策として、国はその間の家計収入を補完するべく現金給付とか消費税減税などを検討してきた。

しかし、違うだろう。インフレは昔から生活を直撃してきたが、その値上げの個々には理不尽さを感じるものがあるから声を上げている。ガソリン税の暫定税率は常識からする「暫定期間」を大幅に延長して居座ったままだ。

インフレなのに基礎控除金額が増額されなければ自動的に増税(インフレ税)となってしまう。それを税務当局は奇貨として放置してきた。

いま問題となったコメ価格はおこめ券とかの補助で解決するものではない。消費者が問題視しているのは、コメの価格が高くなった(2倍以上にも)ことで、物価全体のことではない(それも別にあるが)。

過去30年間、そのようにして日本国民は物価の理不尽値上げを個別に監視してきた。そのおかげで供給側は安易な値上げができなかった。その結果が経済的には「失われた30年」と称するならそれでもよい。物価が安定して暮らしがよかった30年だった。