「安保法案騒動のなかで、国民の相当部分が、安倍首相の平和マインドそのものを疑いはじめている」(「文民統制の危機」立花隆・文藝春秋2015年11月号巻頭随筆を再録)
安保法案の国会審議で、(強行?)採決時に(元)ヒゲの隊長(佐藤正久参議院議員)が影で指揮をとっていたことをもって、シビリアンコントロールに問題が生じている旨の文章だ。
徹底抵抗の野党が「強行採決」されたことを演じた。それが大衆の印象で、その意味では野党の作戦勝ちだった。
そのことに立花が同様の感想(だけ)を持つのでは情けない。巻頭随筆なら、もっとこの法案自身の深い問題点を簡潔に説明したうえで、上記の安倍首相への危惧の文章になるべきだ。
私からすると、明治憲法の統帥権の独立条項のみでシビリアンコントロールが侵された。戦後はその反省で、文民統制を法定化する努力がなされ、この安保法制で米軍との集団自衛権行使時も「存立危機事態」などの内閣・国会での決定が必要なことが法定され、自衛隊の独走を許さないようになっている。
それにヒゲの隊長は元軍人であっていまは民間人の国会議員、立派なシビリアンだ。
(故人の有名人なので敬称は略しました)
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