12/22/2017

Aug 18, 2001 :マダガスカルその4きつねざる

日本の1.5倍の面積のマダガスカル島。その南端に近いベレンティ国立公園ロッジに泊まった。夕方到着してから、ナイトサファリ。相手は猛獣でなく、拳ほどのねずみきつねざる。目が赤く可愛く光る。「マ」島の猿は全てこの「きつねざる」。一番原始的な種。
いつの間にか真っ暗に。天頂には日本では南の水平線にしか見えないさそり座。主星アンタレスの赤が素晴らしい。南十字星も。
次の朝、朝食のレストランの建物へ。テラスタイプのテーブルでコンチネンタルブレックファースト。誰かが、わお(輪尾)きつねざるを一匹発見。カメラのシャッターがうるさい。また一匹。テーブル近くに来て、食べ物を狙っている様子。気が付いたら十数匹の彼らに取り囲まれていた。アラブの食卓下で見られる猫と同じ。シャッターチャンスはいくらでもあった。朝食タイムが終わり、日が昇りつつある頃、彼らは屋根の上に登り、手を広げおなかを精一杯ひろげて日向ぼっこ。例の写真で見るポーズだ。とてもおかしい。地上では、ボスを先頭に数匹が輪尾をピンとたてて、一列行進。人間は無視されている。
他にも横飛びをする「シファカ」。茶色きつねざるもいる。
実は国立公園の森林の中に彼らのすみかがあり、そこに人間様のロッジも同居させてもらっていると言うことだった。
世界で見ると、珍しい動物に違いはないが、現地では「猫」なみにいくらでもいる。
(参考)世界の島の大きさの順
1.グリーンランド 2.ニューギニア 3.ボルネオ 4.マダガスカル
5.バフィン(グリーンランドの西隣の島) 6.スマトラ 7.本州島 8.ブリテン島

12/20/2017

Aug 17, 2001 :歴史検証

1995年、戦後50年の節目での村山総理談話(抄)
…わが国は、遠くない過去の一時期、国策を誤り、戦争への道を歩んで国民を存亡の危機に陥れ、植民地支配と侵略によって、多くの国々、とりわけアジア諸国の人々に対して多大の損害と苦痛を与えました。…心からのお詫びの気持ちを表明いたします。…

2001年8月15日小泉首相(抄)
また、先の大戦において、我が国は、多くの国々、とりわけアジア諸国の人々に対して多大の損害と苦痛を与えました。国民を代表して、ここに改めて深い反省の意を表するとともに、犠牲となられた方々に謹んで哀悼の念を捧げます。

僕のコメント:戦後、講和条約はアジア諸国とも結んだから、賠償あるいは謝罪も含めてすべて終わっていると考えられる。 それが50年をすぎてもいろいろ蒸し返されるのは、村山総理談話にもある「植民地支配と侵略」については、歴史上の評価が定まっていないからだろう。1941年からの大戦で戦場になったアジア諸国に損害と苦痛を与えたのは確かで、小泉首相もそこだけに言及している。だが、その前の日韓併合、満州事変、支那事変、日中戦争の評価が「支配と侵略」だけだったのか?この評価如何によっては、帝国主義列強すべて同類同罪となってしまう。日本も含む帝国主義国からは「損害と苦痛」だけでなく、一方では「植民地経営での開発利益」も与えたとの反論が出そうです。
いずれにせよ、日清、日露と続いた対外戦争から上記事変、大戦に至るまで、どこまでが自衛戦争(司馬史観もある)で、どこから侵略戦争だったのか、まずは国民的な合意を見て、近隣関係諸国とも認識を近くすることができなければ、いつまでも同じ騒ぎの繰り返しになります。
一つ留意すべきは、中華民国とは宣戦布告なき戦争状態にあったことです。ただ戦場になっただけの他のアジア諸国とは扱いが違います。また、韓国は大戦では戦場にはならなかった。厳しい戦禍を被ったのは、米ソがおこした冷戦を原因とする民族同士の内戦、朝鮮戦争ででしょう。

12/18/2017

Aug 17, 2001 :マダガスカルその3フランス

旧植民地の国は旧宗主国との関係が濃厚だ。その点で見ると、フランス人との関係では、マダガスカルは愛憎いろいろではないかと感じた(他の国でもそうだが)。もちろん、「愛」のほうも少しはある。フランス人だって、現地人につくした人はいただろうから。でも、当然だが「憎」の方が圧倒的だとは推測される。

旅行者の数ではフランス人が大半。何しろ外の世界への唯一の手段である航空路線はシンガポール便が週2、パリ便が週3しかない(アフリカ対岸と隣島を除き)。だから、フランス語は結構通じる。ただ、クレオール化している(クレオール:現地と混ざること)。英語より通じる。さすが偉大なるフランス。アメリカの影響をよくぞ排除した。とは言っても、アメリカ人はここまでは遠すぎて来ない。アフリカと同じく、ヨーロッパ圏内だ。憎き旧宗主国の言葉を使用しなければ、観光収入が得られない。生きるためにはそういう苦渋もある。
フランスがマダガスカルのために何をしてくれたか?1.5車線の名ばかりの国道は、1956年にフランスが舗装したという。作り方が粗末なのか、いや、耐用年限もすぎているので、穴ぼこだらけ。かえって舗装がないほうが走りやすい。マダガスカルの悪路は世界的に有名。今、最大の援助国は日本。援助対象は、日本では評判悪い、道路建設。首都アンタナナリボから、島内各主要都市に至る(近代的)旅客交通手段は、事実上飛行機のみ。空港は起終点につくればいいだけだから。後進国はどこも同じだ。(近代的という意味:歩くこともできるし、おんぼろバスで3日3晩という手もある)
フランスはこの国から奪うだけだった。人の命も。ヨーロッパの戦争に植民地兵としてかり出した。関係ないのに。

でも、19世紀末に植民地にされたのは最後の王朝メリナ国の女王とその夫たる宰相の責任。そう思わないとやりきれない気持ちになる。フランスが悪いと言ったって、相手がフランスでは通用する話ではないことは皆知っている。
でも、明るいニュースがあります。欧米諸国の黒人奴隷制度を糾弾する雰囲気が最近出てきました。奴隷制度こそは人類史上もっとも恥ずべき人間のしわざだからです。ここで贖罪をしないと白人は天国にいけない。

12/16/2017

Aug 16, 2001 :anybody(承前)

先の選挙で棄権白票した人は山崎正和氏言うanybodyの気持ちにさいなまれる人だ。そこいらのミーハーと同じ一票、馬鹿な右翼とも同じ一票しかない自分は「誰でもよい」anybodyな存在か、ということに耐えられず、棄権という抗議しかできない。小泉人気のある部分はポピュリズムで、それはそれで危険だが、このanybody症候群の人の存在が民主主義の将来にとって一番気がかりだ。民主主義に不参加という格好で、実はポピュリズムに手を貸している。

ドイツワイマール共和制の末路もそうでなかったのか?日本の戦前の議会政治をつぶした直接犯は軍部だが、軟弱インテリ層が手を貸したのではないか?インテリこそが勇気を持って抵抗すべきなのに、逆に、A新聞等のアジに乗せられポピュリズムに走った(あるいはそれを苦々しく傍観した)のではないか?

民主主義は脆いものだと言われる。ローマ帝国で実証済みだ。紀元前の共和制が、元老院貴族制、帝政と変わって、ローマは「安定し繁栄」した。民主制(共和制)に耐えられず、効率の良い皇帝(第一人者)政治に国をゆだねた。

日本もこのまま行くと、小泉皇帝にすべてを決めてもらうしかなくなるよ。

小泉が嫌なら、現実にいる政治家で誰がベターなのか決めて、その人を支持すべきだ。僕はかっては小沢一郎だった。

でも彼は、国連(戦勝国組合)を信頼しすぎる。でもほかにはいなかったから。
君たちには菅直人かな?誰もダメと言うばかりで、ベターな選択をしないと民主主義が危うくなる

12/14/2017

Aug 16, 2001 :教科書騒動総括

 8/15はもう一つの終戦、教科書騒動の終戦記念日。あの騒動は何だったのだろう。理性に耐えないことばかりだった。

中国政府はすべての結果を見て「ほぼ満足」ときた。やっぱりね。結果さえよければよかったのだ。

全体主義国家だから、達成すべき目標の前には、そのプロセスはどうでもよい。どこかで聞いた議論だ?日本は民主主義だから、プロセスこそ重要。その意味で、政府与党はよくやった。最小限の検定を通った教科書であれば、あとは、教育委員会の判断に任せる。外圧、内圧(A新聞一派)に微動だにしなかった。民主主義日本健在なり。

比較して、土井タカの「蟻の一穴論」って、この問題の中国全体主義と似ている。民主主義プロセスは、戦争への道の第一歩と彼らが決めつけるあらゆることを阻止する戦術の前に、無視されるからだ。PKO阻止の騒ぎは笑止だった。

12/12/2017

Aug 16, 2001 :歴史認識に大した違いがないのに

小泉さんも15日にアジア諸国に謝罪した。戦争相手の英米蘭には講和条約でケリは付いているから、何もなくて良いが、アジア諸国は戦争の場所になって、迷惑をかけたから、いつでも謝るべきだ。ついでにいうと、アメリカはフィリピンに、イギリス、オランダはそれぞれの旧植民地に同様の主旨の謝罪をする必要がある。ま、しないね彼らは。図々しいから。

米英の主張は日本の戦争は「不正義」の戦争だと見ているからおかしなことになる。戦争に正義不正義はない。あるのはいかに国際法に則って正々堂々と戦ったかだ。坂の上の雲でも日本は日露戦争をそうして戦った、と書いてある。

東条英機などの戦争責任は日本国民が裁くべきだった。軍が独走して、日本国民並びに関係ないアジア諸国民を苦しめた責任を国内的にとらせる必要からだ。だけど、アジアの人がましてや戦勝国が東条を裁く権利はない。戦争責任はあくまで日本の国にある。だから国家賠償もした。国と国とはそれで終わり。

セルビアのミロシェビッチも同様。西洋人は頭がおかしいのでは?あれはユーゴ国民が被害者だから、EUの法廷は関係ない。ユーゴ国民が裁くべきだ。

謝るのはいいけど、問題は、歴史認識が少しでも違うと、重箱の隅をつつき大騒ぎする。反省が足りない、本当に謝っていない、と言うわけだ。つくる会もほかも大した違いはない。歴史だから少し違わないと、官製の歴史となってしまう。
まるで古事記(勝者天皇家の歴史)の世界。でも、中韓ではそれが当たり前?

過去の日本の猛者(自民党内?)は「迷惑をかけたことは間違いない。だから謝るけど、歴史認識で譲れない部分はある」と言っているのではないか。

12/10/2017

Aug 16, 2001 :ずるいドイッチェ

ドイツのことにコメントしておかなくてはいけません。大切なことです。前に議論しましたが…

ドイツ国民はニュールンベルグ裁判で、第2次大戦の責任をヒトラー一派に押しつけることに成功した。自分たちは一つも悪くない。ナチスにだまされただけだと。

前にも書いたけど、中国(蒋介石)あるいはアメリカもこのドイツのずるさを日本にも奨めた。A級戦犯だけの責任にしなさいと。

だけど優秀なる日本国民はだまされていない。A級戦犯を裁いた東京裁判は不法(法律に基づかないもの)で、講和条約後は、すぐに釈放。処刑されたものは、靖国に合祀、遺族に恩給も与える、という日本人の知恵が見られる。

ここのところの理解が、中韓とあっていないから、話はいつも平行線なのではないか?

前にも書いたが、戦争を東条一人でおこせるわけがない。戦争責任は、A新聞も含め当時の国民全体だ。

もちろん後世の我々では絶対にあり得ない。我々が謝るというのは論理的に破綻している。

12/08/2017

Aug 15, 2001 :たいじんチャイニーズ

中国人は偉い。やっぱりいちばん大切なのは自分の金儲け(幸福)だ。小泉が参拝してすぐに戦争になると考える非常識さは持っていない。

靖国なんか何の金にもならない。北京の日本大使館に押し掛けたのは、金儲けができない学生20人だという。ちなみに韓国は異常な(形而上学的価値を大切にする哲学のドイツと同じ?)民族か?
一方のチャイナは日本の小泉に脅しがきかないことがわかると、すぐにあきらめる。金儲けの時間が惜しい。

問題は中国人の脅しにいつも遠慮する日本のA新聞の読者だ。

我が輩も日本の右翼と左翼過激派放火犯はよくないと思う。それらの輩と良識ある小泉さん並びに靖国批判の人々とは区別しなければならない。

12/06/2017

Aug 15, 2001 :マダガスカルその2…チップ

昔、新潟に行ったときガングロ娘がマツモトキヨシの前に群がり、北海道では、地元経済がどうなのかなとの心配をあざ笑うかのように、セブンイレブンが路側に目に入る。
そんな画一的日本の「日常」から脱出するのが外国旅行の目的だ。

その「非日常」的世界が「常識」で、日本の「日常」は世界の「非常識」。

マダガスカルでの現地日本語スルーガイドの女(日本語?)学生に「ポーターにチップはいくらくらいが適当か?」と聞いたら答えてくれなかった。何故そういう質問をするかの意味が理解できなかったようだ(6日間の最後まで)。

日本人が群がる東南アジアのような所では、日本人の発するこの質問の意味はだんだん分かってきたようだ。でも不思議さは残っているようだ。
チップの額は自分で決めろ、というのがチップの意味だ。これが世界の常識。

もう一つ他国での常識は「溺れる犬をたたく」こと。韓国に許可した北方4島水域の漁業権を、ロシアは北朝鮮、台湾にも許可するという。日本に対する嫌がらせの追い打ち。
膝をつめて話し合っても結論は出ない。ここは一発、靖国問題で騒がれた報復に、日本人観光客の渡航制限(危険を理由に)ぐらいすべき。相手に日本の真剣さが分かれば、実り多い話し合いが始まる。

マダガスカルでは民芸品を購入したが、その値引き交渉も同じ事だった。提示された不当な値段をディスカウントさせることにも命を懸けるくらいでないと相手から認められない。みんないい人で、ぼることなんかしない、と考えるのは日本人だけ。隣の国はみないい国だと考えるのも。

12/04/2017

Aug 6, 2001 :原爆を落としたアメリカ

今日は広島原爆の日。
原爆を落としたのはアメリカだ、ということを確認しておきたい。広島が悪かったという人がいるからだ。「過ちは繰り返しません」という主語がはっきりしない言葉がある。日本人が言うなら「過ちを繰り返させません」が正しい。

終戦当時、日本は核兵器を持っていなかった。世界で唯一持っていたアメリカがそれを使った。防衛的に使ったとはとうてい言えない。それも、非戦闘員の虐殺を狙った(結果としてかもしれないが)。

戦後56年、核兵器は使用されることなく、むしろ核のバランスのもと、大戦争は起こっていない。核兵器を持つことが結果として平和に寄与した。でもCTBT始め核兵器削減は進めるべきだ。

だから核を最初で最後に使ったことになるアメリカの責任を唯一問うべきだ。そのことが平和への道となる。

12/02/2017

Aug 1, 2001 :韓国漁業の横暴

北方領土がすぐに返ってこないのは、ロシアという国が相手で仕方ありませんが、考えようによっては悪いことばかりでないと思うようになりました。

だいいち4島周辺の漁業資源の保全になります。ロシア人の漁業技術は貧弱ですから。
また、人件費の安い彼らが獲ってきたカニ、ウニなどを日本は安価に買うことができます。日本の漁民が獲ったらそうはなりません。現地日本人漁民もそれら海産物の流通に携わったりで、結構潤っています。島のロシア人もハッピーです。世界中の海で獲れた海産物を安く買えれば、何も日本人漁民が獲った高いものでなくても結構です。

でも、今回の韓国漁船の北方4島海域でのサンマ漁には断固反対します。
日本とロシアが争っている領土の海域ですから、ロシアから許可をもらうということは、日本の領土の主張は尊重しないということになります。両国に対し友好を保ちたいのなら、日本が代わりに提供する三陸沖漁場で我慢するのが、隣国同士の礼儀ではありませんか。場合によっては、教科書靖国以上の問題になるかもしれません。