6/29/2021

行き先でなく行く人を規制

飲食店の夜間時短とか人数制限、酒の提供なし、は感染機会の行き先への規制だ。感染症対策は人との距離保持が基本で、そのためにマスク、手洗いの他、三密になる場所へ行かないように行く人を規制するのが筋だ。

昨年来の感染拡大で行く人と行き先の規制を同時にかけているのは、行き先への補償をしやすくしているからかもしれない。感染を怖れて行く人が少なくなれば、行き先の飲食店などは客が減って商売が成り立たなくなる。それでは補償を出しづらいので、店のほうにも協力してもえば協力金を支払える。

そろそろ行く人への警告だけにしたらどうか?行き先を幾ら規制しても路上飲みとかで外れてしまう。「行き先がないから行けないだろう」は効力がなく、いかにもおかしい。

6/26/2021

数字の見方は立場で違う

ウィスキー瓶の減り方を客が見て「まだ半分」主が見て「もう半分」。新型コロナのまん延状況の見ている数字は日本人全員が同じだが、この主と客の違いがある。

 医師はこの主と同じで心配性だ。陛下も恐れ多いことだが、同じ数字を見られて心配している。

 現状の数字の評価がそのように分かれるのに、未来はどうなるか更にわからない。最終決断の政府は現状の評価とともにわからない将来を判断して、現在の政策を決めなければならない。心配するだけの人は政府にとって邪魔にしかならない。的確な予測ができるならそれを知りたい。

6/20/2021

「不要不急」の範囲がわからない

繁華街などの人出が増えれば感染機会も増える。だから、国民に対しては「不要不急の外出は避けて」と自粛を要請する。しかし、人出はかえって増えている。(それでも感染者数は微減だ)

「不要不急」の定義がはっきりしないから国民は外出するときはそれは必要だからと無理に考えている。世の中すべてリモートで回ってはいない。必要な外出は多い。

一つは五輪関係の付随する「盛り上げ」行事に対する行政の態度に矛盾があるからだ。聖火の国内リレーは明らかに「不要不急」だ。まん防までの規制がある都道府県では少なくとも中止する(させる)のが最低の義務だ。五輪会場に入れない応援のためのPV(パブリックビューイング)を都が全部中止したのは当然だった。海外客を入れないのは前から決まっていたが、超遠方なのでTV観戦で代替するのが適当だ。

不要不急の外出自粛をすべてが守ったら感染は劇的に下がるだろう。でも、リモートだけでない経済は成り立たない。外出が残って感染者は少しは残る、でなぜダメなのかわからない。新型コロナの撲滅はそもそもできない。

6/15/2021

国民一般が基準を作る

「第三波」のピークの1月に東京都の1日の感染者数が500人を切ればまずまず安心になるとどこかの政治家が言ったことをみな記憶している。「第四波」でもピークは千人近くだったのが緊急事態が解除予想の6月になって500人は十分下回るようになった。しかし、他の政治家・専門家が言うのに、下がり方が十分でなく、横ばいからリバウンドするかもしれないので安心ではないと。

なぜ横ばいになってからそれより下がらないのか。それは都民一般の総意でその安心数字を見て、行動規制を解除しつつあるからだ。つまり、行動を変化させる国民一般がある数字を基準と考えると、それが実際の目標値となって、それを下回ったら規制は終了だとなってしまう。分科会の専門家とか政治家がこの数字が基準だと示したからそうなるのではない。

たまたまだが、そのステージⅣの新規感染者(報告数)は週10万人あたり25人、つまり、500人×7日÷140(十万人)=25になっている。都民はこの25人/週・10万人を達成したらOKと考えている。ステージⅣクリアで十分だと。

6/10/2021

供給者に寄り添う日本人

新型コロナ感染対策で、増加する患者を受け入れる医療体制の拡充を要求するのが普通の国民感情だと思っていた。ところが、この1年以上一貫して医療体制を守るために感染者数を抑えなければならないという世論が続いている。

医療という供給者第一の考えだ。昔から農業国であった日本では「ごはん一粒もお椀に残したらお百姓さんに申し訳ない」と教育されてきた。これも供給者としての農業重視の考えだ。米価は消費者のために安くあるべきで輸入米ももっと導入すべきだ、というのは主要な意見とはならなかった。 

たぶん生産能力が圧倒的に不足してきた時代が続いたせいだろう。いまはデフレの時代が30年も続いている。ものが溢れて物不足は考えられなくなっている。ところが以前からの供給者第一の考えからなかなか脱することができなく、医療者のためにも病気にならないように、という倒錯したニッポンとなっている。

6/08/2021

10万人あたり2人以下に

極めて稀な人間への現象をあらわすのに対人口比率で、10万人あたり何人か、という指標がある。新型コロナは稀な(毎年のインフルと比較してだが)感染なので、10万人あたり毎日2人、を少なくなったかの指標としたい。

日本の人口は126百万人だ。だから10万人あたり2人換算では2,520人。現状でほぼその数字に低減している。今回の波では5月中旬の6,000人程度がピークだった。

沖縄県の人口は1.5百万人。10万人あたり2人換算で30人。それまでにはなかなか減らない。ピークは260人程度だった。いまは200人強。

東京都の人口は14百万人。10万人あたり2人換算で、280人が目標だが、もう少しだ。ピークは1,000人弱だった(1月のピークは2,000人を超えた)。

そうは言っても、新規感染者が少々増えてもそれが医療が対応できる範囲なら問題は少ない。また、伝染病での科学的な感染の広がるスピードは実効再生産数で現さられ、いまの1以下では問題がない。