5/31/2008

輸送のため何故軍用機

四川大地震後の一応の平穏を取り戻した現在、仮設テントなどの支援物資を各国は軍用機で輸送している。日本も自衛隊機でということになるのだが、日中思惑のすれ違いで、民間機チャーターによる輸送になるという。
文痴が疑問に思うのは、ここで何故軍用機でないといけないのか?被害地に一番近い成都の空港も滑走路などの被害は受けていない。いまは民間機でも十分だ。自衛隊員が支援に赴く場合ならいざ知らず、ものを運ぶのなら、どの飛行機でもよいではないか?
中国政府が自衛隊機ででもと言ったそうだが、輸送手段に注文を付けるのはおかしいし、災害に乗じた何らかの意図がどちらかの政府にあったのではないか。
もちろんだが、災害直後の混乱状況のなかでは、軍隊の出動が期待されることがある。

5/30/2008

生物はシロクマだけではない

これもNHKスペシャルを見たことがきっかけの投稿になる。NHKは文痴の反面教師だ。
地球温暖化の結果、北極の海氷が溶けはじめ、氷の上でのアザラシ狩りを唯一の生存手段とするシロクマが絶滅の危機に瀕しているという。だから、温暖化ガスの二酸化炭素の排出を削減しよう、という人為的地球温暖化防止の政策を補強するものとなっている。でも、アザラシは助かる。その結果違った生態系が北極圏にできるのではないか? 地球の歴史上、そのようなことはなんべんも起きている。たとえば、恐竜が絶滅し、ほ乳類が全盛となり、人類が誕生した。これも地球温暖化(が退行、寒冷化)の結果だという。
疑うのは、NHKは生態系のことを考えるのではなく、単にシロクマが好きだからではないか?TVでもシロクマの赤ちゃんはかわいかった(どの種でも赤ちゃんはかわいい、それが唯一身を守る方法だからだ)。かわいいとか好きだとかは、ほかの例でいえば、杉よりもブナ、牛よりも鯨。鯨は知能が高いから、殺すべきでないというが、もっと高い犬を隣国では食用にしている。
いい加減に生物の好き嫌いによる選別をやめたらどうか?

5/26/2008

海水面が上がっていないのに影響がある?

5/26のNHKクローズアップ現代「地球温暖化により飲める水がなくなる」を見た。きわめて非科学的な内容だ。いつものことだが。
地球温暖化により「将来は」海水面の上昇が予測される。ここまでは異論はあるが、将来が来てみないと真偽はわからない。問題は、(cm単位の)上昇が見られていない「現在」、バングラデシュでは上昇した海水面により地下水の塩水化がおこり、飲み水にならない、という内容だ。「将来」を憂えるあまり「現在」もそうだと勘違いしている。
バングラなど海岸近くの地下水には常に海水が進入している。地下水層ではその塩水の上に淡水があるから、それを利用できる。何らかの理由で(たぶん地下水への淡水補給源となっている河川水の影響が少なくなるなど)、利用できる淡水層が少なくなったのが理由だ。バングラはガンジスとブラマプトラの二大河川が流れる水の豊富な国だ。その莫大な淡水を国土に水道補給できないことこそ問題なのだ。地球温暖化のような馬鹿話をしている暇に水道の建設援助をするべきだ。

年金保障か医療負担減か

後期高齢者医療制度への国民的ブーイングに与野党ともにあわてふためきごますり状態だ。新制度廃止の野党案に対し、与党案では、低所得の老人(年金収入のみ)にはかなりの軽減措置を講ずべきと議論がされている。しかし所得がなくても資産が裕福なものはその限りにあらずとか、自民党でも結果の平等、社会主義的議論が横行している。
資産は一度税金を納めた残りだ。それをまた税(保険負担も同様だ)の対象にするのは公正を欠く。イソップの「ありとキリギリス」のキリギリス的生き方を結果として推奨してしまう。
基礎年金は老後の生活の最低を保障するものだから、それから医療保険を天引きないし徴収しようというのは、おかしい。年金水準をその分上乗せして。天引きすべきだ(結果的に手取額は変わらない)。かなりの収入のある老人からはそれなりに徴収したらよい(現法でもそうなっている)。
それにしても生活保護の月収よりも基礎年金のほうが低額なのはおかしいので、「最低生活保障の月収」の計算をして国民に示したらどうか。それを上記二つの目安としたらどうか。これを保障しないで、医療保険のほうあるいは窓口負担の割合で軽減するのは、一物多価となって物価政策上おかしいことになる。
後進国では最低所得を保障しないで、食料品などの基礎物価を政府補助で下げる(政府米など)ので経済がおかしくなる(必要な公費は同じなのだが)。

5/23/2008

朝三暮四、ガソリン税か消費税か

朝三暮四とは猿に朝三つ夕方四つの餌でどうかと聞いたが、難色を示したので改め、朝四つ夕三つで納得したという、(朝で)目の前の利益にごまかされてしまう故事だ。
消費税を増税して福祉医療年金教育予算の今後の不足に備えるべきだが、国民になかなか納得してもらえないので、国民にとって地球環境などに負い目のあるガソリン税を一般財源化して(場合によっては増税し)それらにあてる、という手段ならやむを得ない、というのに似ている。
どちらも国民の懐から出るのだが、言い方が違うとごまかしがきいてしまう。
物品税を消費税に一律統一すべきで、そうでなくてよいのは、酒税、たばこ税あるいは(新設の)炭素税くらいではないか?ガソリン税はほかも含め化石燃料使用の炭素重量に応じて課す体系に整理し直すべきだ。

5/20/2008

ロシアの「アブラ」銭

NHK二夜連続「沸騰都市」を見た。ドバイの場合もロンドンの場合も都市沸騰の元手となる資本はアブラ(石油)関係の金からだった。前者は中東の産油国、後者はロシアだ。金があれば、都市は発展する。それだけの話だ。
ロシアはもともと産油国で、ソ連時代、石油の収入があったから異常な共産主義体制が70年も続いたと言われる。金がない国の共産主義はとっくに独裁政治の手段・隠れ蓑と化している。
石油を高値にしたのは中国とインドの需要だ。この両人口大国の労働力が世界経済の実体で、地下に眠るだけの石油の値上がりを自動的にゲットする方が虚体だ。石油がなくなったときこの「あぶく」銭繁栄は終わる。または、高値の石油が代替エネルギーを可能にし、そちらに転換が進めば石油だけの国は滅びる。

5/09/2008

支持率低下は外交問題から

福田内閣支持率が危険ラインを下回っている。理由は三つ考えられる。①道路特定財源(国交省)、②後期高齢者医療問題(厚労省、ほかに年金記録問題も)、それに③対中外交の不手際だ。
しかし、①は積年の道路関係税と道路事業とのあいだの不手際で、福田内閣の時にオープンになったに過ぎない。オープンにした民主党の手柄だが、そちらの支持率は上がっていない。
②は小泉内閣時(年金はそれ以前から)の後始末だし、誰がやっても仕方のない面もある。
それに①②はこれから与党で是正しようという流れになっている。
のこる③は、福田内閣になってからの毒入りギョーザ、チベット問題だから、福田さんの時に発生し、福田流のまずは日中友好(相手の嫌がることはやらない)の姿勢で未解決になっている、という理由で支持が低迷するのは頷ける。パンダ、卓球で表面上繕っても国民にはお見通しだ。
毒入りギョーザの捜査に対し「中国もよくやっている」との一言が致命的になったのではないか。

5/08/2008

廃プラは可燃ゴミ(東京都区部)

東京23区内は東京二十三区清掃一部事務組合がゴミ処理の仕事をするようになった(以前は都の清掃局)。画期的なのは、廃プラスティックを不燃ゴミとして埋め立てるのでなく、20年度から可燃ゴミに区分し直し、焼却処分することになったことだ。
廃棄物の減量の基本は守る。ペットボトル、トレー、他の容器プラの資源ゴミの収集は続け、それ以外を可燃とするのだ。
燃やす場合にダイオキシンなどの有害ガスが心配されていたが、新型炉への転換が進み、高温焼却(800度C以上)するのでダイオキシンの心配はない。むしろ、カロリー不足の他のゴミと混焼すると効率がよくなる。
不燃ゴミの氾濫は埋め立て処分場の寿命をより縮める。燃焼後の灰にすれば、容積1/10になり延命が図れる。資源化のあてがないのに資源ゴミとして収集された廃プラが無惨に山積みされているのを見た。これらは、製鉄高炉のコークスの代わりに使うか、セメントキルンの燃料となる。結果、燃やすことになる。せっかく資源化のため分別したものが可燃ゴミになっていくのは、無駄で、分別作業した主婦の努力をないがしろにする結果となる。

5/07/2008

4月だけ暫定税率分安くなった(だけだ)

ガソリン暫定税率切れ騒動で、ガソリンスタンドは大迷惑だった。精油所からの蔵出し税方式だったので、GS在庫分の旧課税額をにらんだ、四月始めの値下げと五月始めの値上げのタイミングの判断が難しかった。
文痴は4/2の投稿で、即値下げ即値上げが合理的と書いた。ほぼ、その通りになった。
しかし、終わってみればあの騒ぎは何だったのだろう?だんだん異常事不感症になっていく。これからの一年半(衆議院任期切れまで)は2/3再可決が常態になっていくのだろう。国民は二度あったことは三度目からは驚かない。
参議院とのねじれを想定し、憲法改正して、衆院再可決を1/2以上とすべきだ。60日みなし否決も期間短縮する。

5/02/2008

平和になるには平和でないことも(長野)

長野市での北京五輪聖火リレーで、有名人ランナーがおしなべて「平和を願って走りました」と感想を語っていた。沿道の争乱を平和に反するものとしてとらえたようだ。
平和を願うのは当たり前の話だ。今回のチベット問題の場合は、平和とは中国人民解放軍が武力でチベットの人の自由を抑えればそれが達成される、(かっこつきの)「平和」だ。
真の平和を得るためには、一時、やむを得ず平和でない状態になる、という世界史の原理を理解しない有名人だった。