2/27/2023

ガーシー議員は「恐れ入りました」の陳謝

国会に欠席を続けるガーシー参議院議員はとうとう帰国して、登院して陳謝文を読み上げることになった。お仕着せの陳謝文をそのまま読み上げる、これでは心からの陳謝にはならないが、国会としての落とし前をつけたことにはなる。

大岡越前のお白洲裁判でも、微罪の場合は「恐れ入ったか」(越前守)「へぇーっ」(罪人)で一件落着した。こころは、お上の権威を認めるなら許してやる、それが社会の秩序を維持するのに最低限必要だから。

ガーシー氏も江戸の罪人も内心考えていることまで変更は強制されない。欧州中世の魔女裁判とは違って、体(こころも)を火中で滅ぼされるまではされない。究極の思想信条の自由が日本では保証されていた。新憲法で初めて書かれたことではない。

2/25/2023

国連のロシア非難で「棄権」する理由

国連総会は23日、ロシアのウクライナ侵攻開始から丸1年となるのに合わせて開催された緊急特別会合で、侵攻を非難する決議案を圧倒的多数で採択した。141カ国が賛成し、ロシアを含む7カ国が反対、中国やインドなど32カ国が棄権した。(ニュースより)

明らかな侵略行為のロシア非難に32ヶ国が棄権している。賛否と棄権と三つ巴関係になっている。なぜそうなるかというと、ひとつの極のロシアなど七ヶ国が負けると、そのあとの一対一の勝負は欧米日の第一極が圧倒的に有利となり、第三極のグローバルサウスなどが不利になる。第三極は第一極との勝負を見越して三極構造を維持している。

つまりロシアを非難するにはやぶさかでないものの、そのあとの力関係を見越して第三の立場を維持するため、「棄権」という保留の態度を取る。世界の国々の争いはこの三つ巴関係になることが必定だ。それが国際関係というものだと理解した方がよい。かつて非同盟諸国と呼ばれた時代があったが、すべてこの力関係のなせる結果だった。

具体的には、グローバルサウス=低開発国は先進国の支援を強制的にでも勝ちとりたい。そのためにはこの国連決議での棄権とか、地球温暖化防止などの理想主義の決議でも、あらゆる機会に第三極としての立場を押し通す。

2/11/2023

「マスクは個人の判断で」の意味

マスクは着けておくに越したことはない。尾身氏はそれは「当分の間」だと勧告した。「着けなくて完全に」よくなるのはウイルスが天然痘のそれのように完全に絶滅したときだ。残念ながらコロナウイルスではその日はやってこない。マスクを外すリスクはゼロにはならない。

個人の判断で、とはそのリスクをその人なりに考えて、という意味だ。小中学生以下はその個人のリスク判断ができないから、先生の指示に従うことになる。参観の父兄は個人の判断だ。それが大人でも個人の判断ができないので、「マスクの着脱の基準が欲しい」とまたもやなった。

こうなると、箸の上げ下ろしまで、社会の規範に従いたいとする日本人の欠陥だ。着脱基準は他人でなく自分で考えろ、としか言えない。もちろんだが、自分の判断の結果、社会的に指弾を受けるようでは個人の判断が徹底しない怖れがある。岸田首相はそのことが困るので、わざわざ「個人の判断で」と念を押しているのだ。

2/03/2023

ロシアの最終兵器・核兵器は国土防衛的使用になる

プーチン大統領はロシア軍戦意高揚のためスターリングラード(現ボルゴグラード)での対独戦勝利の歴史を強調している。ここでソ連はナチスドイツに反撃開始し、最終的に勝利したと。 国土を蹂躙された、それもナチスからだ、というのはロシア国民の意識を奮い立たせる(記憶のある年寄りだけもしれないが)。

ナチスドイツの後裔は(現)ドイツ連邦共和国だ。そのドイツのレオパルト戦車がウクライナ軍に届いてロシア戦に投入される。ウクライナはネオナチだと決めつけているから、第二次大戦時と何もかも類似していると言うわけだ。

プーチン大統領の核による脅しも冷戦初期の西側NATOの戦略に似ている。戦略核兵器は超大国間の戦争(第三次大戦になる)を避けるために相互確証破壊の考えで配備されたものだ。使わなく相互抑止のために。ところが冷戦初期には圧倒的なソ連軍(通常)戦力を前にNATO側では自陣域にまで大規模侵攻されたときの最終防衛的な核兵器として使用を考えていた。いまは通常戦力では東西バランスが逆転しているからその必要性はなくなっている。

逆にロシア側は露宇戦争でその考えをとることに何か不思議はあるだろうか?攻守ところを替えたので、西側としても理解は示すべきだろう。そこでロシアにとって自陣域まで後退する、ということはどこまでなのだろう。ボルゴグラードまでではないにしても、ウクライナ国境に接する本来のロシア領だろう。それが(第二次)露宇戦争開戦後に自国編入したドンバスの二つの人民共和国とか、第一次露宇戦争後に編入したクリミア半島地域になるかは微妙だ(世界とか自国民に主張できない)。

2/02/2023

フィリピン話二題

日本での強盗グループをルフィを名乗る日本人統括者がマニラの拘置所から差配していて、その便宜を結果的に拘置所が与えていたビックリする話しがあった。

以下に、わたしが前世紀末の昔だが、フィリピン旅行中にビックリした話しを披露したい。

(交通事故後は警察署に駆け込む)セブ島のまっすぐな幹線道路をツアーバスはばく進していた。道路幅は広いが、舗装されているのは往復計で一車線分。対向車が来たらチキンゲームになる。幸い交通量は少なかったが、道路脇で遊ぶ子どもが多く危ないなと思っていたところ、バスはそのうちの一人をはねてしまった。日本なら事故現場をドライバーは保全義務があるが、あろうことかそのまま猛スピードで「逃走」。それは逃走ではなく、近隣の警察署に自首するためだった。現場にいると近隣の人々からリンチ(私刑)にあう危険があるそうだ。警察では旅行者優先で送り届けてから取り調べるとのことだった。

(ホテルでの過剰サービス)送り届けられたホテルでまたビックリ。海岸でくつろいでいたら、制服姿の警官が寄ってきた。話しでは非番でのホテル警備のアルバイトらしい。いきなり拳銃を抜き、「一発1ドル」という。試射をさせるのもアルバイトらしい。日本人は拳銃を撃てることはないので、サービスかもしれない。「高いので」と断った。ツアー仲間のひとり旅女性から、現地ツアーガイドから夜のサービスを案内されたと。一晩○○ドル払えばOKだと。男性がサービスすることになるがそれはガイド氏かもしれない。これもアルバイト兼お客様へのサービスかもしれない。彼女は断ったそうだ(当たり前だが)。

いずれもかなり昔のことだからと追憶・判断していたが、そうではなさそうだ。