クマは野獣だ。同じ野生でペットになった犬猫とは違いがある。ペットは野生を除去した人間環境で育てられる。本人(?)は人間の一員だと勘違いしているかもしれない。クマもそのように育てればそうなるだろう。
クマもそうだと勘違いするのが間違いの始まりだ。くまのプーさんとかで擬人化する。しかし、野生のクマは野獣だ。犬猫も獣だが、人間には敵わないので飼い慣らされる。クマは実力では武器なしの人間の敵ではない。野生のクマと人間は生活ゾーンを共にすることは危険だ。
クマをはじめ野生生物は縄張りの動物だ。自己の生存のために活動領域を常に広げようとする。最近になって人里に現れるのは人間社会側に原因がある(飢えているわけでないのは体重を量ればわかる)。人里にまで縄張りを広げたのは人間側の地域防衛がないからだ。
クマは嗅覚、聴覚に優れている。人間と出会わないように遠くから避けて行動してきた。それがそうしなくなったのには理由がある。人間は危険ではない、という理解がクマに広まった。クマには社会がないので教え伝えたわけではない。母グマからと成獣でも他の個体の(勇気ある)行動を見てそう判断したのだろう。賢いのだ。
人間が危険だったのは集団で犬も加えてクマを狩るからだった(マタギ猟)。そして、山に入る人間も鉄砲、刀などの必殺武器を持たなくなった。林業、採取でも集団では行動しない。丸腰の1人の人間は怖くない。突然出会っても必勝間違いない。
人間と戦っても不利な野生、カモシカ、ニホンジカも事情は同じだ。これらは戦わずに逃げる足がある。両シカともに人間との安全距離を知っている。その外から人間を見物するものまでいる。特別天然記念物のはずのニホンカモシカを最近、目にする機会が多くなった。ニホンシカは人間を無視するまでの大勢力となった。人間に直接害は与えないので放置されているが、間接的には農林業被害が甚大だ。
すべては人間が野生動物までペット扱いするからだ。野生は野生らしく遠ざけて、愛着を持って接しないことだ。「野生動物擬人化の物語」がよくない。