6/17/2022

金融緩和しただけでは景気向上にならない

 日銀は10年近くインフレターゲット政策を継続して、2%のインフレを達成できていない。そのインフレが賃金上昇からのデマンドプルインフレだったら景気が向上していることになるが、現今のは輸入物価高などのコストプッシュインフレだ。

 金融緩和は景気向上の必要条件に過ぎず、それだけでは十分ではないからだ。自動車で言えば、(サイド)ブレーキを外していないのにアクセルを踏んでもスピードは出ない。逆に過度のインフレで景気を冷やすのには金融引き締めというブレーキを踏むだけで車のスピードは落ちる。金融緩和のほうは単に踏んでいたブレーキを外すことにしかならない。

 サイドブレーキは規制緩和など民間の成長志向を助長することだ。これを外さないで車は発進できない。
<以下、引用>
日本銀行の黒田東彦総裁は17日、現時点での金融引き締めや利上げは景気の下押し圧力になり「適切でない」との見解を示した。
<引用終わり>
 金融だけでは景気の上げ要因にはならないのに、日銀に景気浮揚の全責任を押しつけているアベノミクスがおかしい。

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