1/06/2022

感染症対策はPDCAサイクルで

PDCAサイクルという言葉がある。これは感染症対策などの不確かな施策にも応用できる。このサイクルを回すことによって、対策の内容をより現実にあわせたものに改良できる。

新型コロナウイルス感染症の対策の基本は人と人との接触感染の確率が低くなるように改善することだ。そのための基本としてマスク着用と三密回避は常に必要とされてきた。

問題は感染拡大局面でさらに接触の場面を減らすためにこれまでそのときに採用されてきた「飲食店時短要請」だ。Planするときにどの程度その時短が感染事例を減らしたのか、Check時にその要請の結果どの程度感染事例が減ったのか、を検証しなければ、次のサイクル(再要請)を始めることができないはずだ。このチェックは感染症対策の中での保健所の本来の仕事だ。

今回の予想される第6波からはワクチン接種と経口治療薬が施策のエースとして加わる。だから、新規感染者数のうちワクチン二回接種者の数(ブレークスルー感染だ)、そしてその接種済みのなかで重症化(死亡)した患者の数、これらの統計が欲しい。第6波ではオミクロン株が加わったので、以上のうちのオミクロン感染者のなかでの数。

もちろん、重症化予防の経口治療薬の効果も軽症者のその後を追跡すればわかる。この効果測定が、新薬認可時の治験よりも実際の値として貴重だ。新薬を急ぐときは安全性を確認したもので臨床で効果測定してもよいくらいだ。

政府と都道府県が第6波に至っても相変わらず既存の施策(飲食店時短とか)の継続しかできないなら、以上のPDCAサイクルができていないことになるだろう。

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