1/15/2025

検査あっての診断(インフルと経済)

季節性インフルエンザが大流行して、検査薬が足りなくなっている。そこで「検査あっての診断」だと一部の医療関係者から釘を刺す発言がある。

しかし、町医者などでは通常から検査なしでタミフルなど有効な治療薬を処方することが多い。患者の面診で十分、インフルエンザにかかっていることが診断できる。処方した薬が効けば結果的に検査なしでも診断が正しかったことが裏付けられる。検査は無料ではない。患者負担(検査だけだったら10割負担だ)のことも考える。もちろん、命に関わる病気だったら、大病院に紹介するのが先だ。

経済は同じことで言葉を換えて言うと、マクロ経済の状況判断なしに対策は打てない、となる。日本経済は長年、デフレ状態に苦しんできた。いま、インフレへの兆しが出てきて、労働力不足などがその動きを今後加速しかねない危機だと判断されている。しかし、長年のデフレから脱却したという宣言すら出ていない。出しそびれている、という中途半端な状態だろう。

まずはこのマクロ経済の現況を正確に判断するのが日銀と経済官庁(内閣府)の役割だ。その「検査」がないと「診断」そして有効な経済対策にならない。個人のインフル診断とは違う重大な問題だ。

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