3/21/2022

病気になる自由

新型コロナパンデミックでの二年間は「病気になる自由」がなかった。感染症患者が続出して医療体制が追いつかない恐れがあったからだ。だから医療体制を増強するまで、感染のピークを低くし後に遅らせるために様々な社会規制がなされ、それは個人が感染してしまう「自由」まで剥奪したとも言える。2年前の第1波が収まって、その年は夏の第2波、昨年正月の第3波、春の第4波、そして夏のデルタ株の第5波を経ても、医療体制が感染に追いつくまでとの当初の約束は果たされなかった。

第6波のオミクロン株大感染がやってきて、感染者数に対して重症化する比率は少なくなり、やっと、医療体制の範囲内に感染者数を収めることができた。約束した2年後にやっと果たされた格好だ。本日3/21には全国でまん延防止の体制が終了する。

タイトルは、これからは病気になるかならないかは本人次第になった、という意味だ。2年前までもそうだったが、病気になったら医者に診てもらえばたいていは治った。病気にならないように、とまでは医者は強いない。例えば成人病にならないためには食生活などに気をつければたいていは発病しない。でも患者になる人は食生活を抜本的には変えようとしない。だから、医者は成人病になってもたとえばコレステロールを下げる薬を用意して治療する。QOL(ここでは食の人生の質を維持する)を改善するのが医者の仕事になる。

これからも新型コロナは要注意感染症としては残り続けるのは天然痘のように絶滅できたものは少ないからだ。そのウイルスについては変異種出現にも警戒して専門家による監視を続け、適宜国民に対して感染防止に資する注意情報などを伝えることは引き続き必要だ。その上で感染するかしないか(病気になる自由)はその個人に任されるべきで、「感染してはならない」という社会規制は終わりになる。

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