2/08/2022

供給力確保のための総力戦

野口悠紀雄氏は現在に至るまで日本は1940年体制だと看破した。戦争遂行体制がそのまま続いていると。軍備増強などの供給力に劣る日本は、戦時に民間の需要を抑える総力戦体制をひいた。それが日本社会の習い性になったのだ。

現在の対コロナ戦でもこの供給力確保に腐心している。病院の治療体制は対コロナの最重要手段だ。戦争初期にはコロナの急襲で全体の需要を抑えてまで供給力(医療体制)を守らなければならなかった。その時に先の戦争と同じ、「感染して病院のお世話にならないように」という民間需要を抑制したのは仕方がない。戦争もたけなわになって、病院態勢も整い、ワクチン、治療薬などの「近代兵器」も整備されたら、コロナとの戦い方も変わらなければ何のための戦備増強だろうか。 

だから、第6波の二年後になっても、相変わらずまん防で、まずは感染防止の基本を守る、感染しやすい飲食店の開店規制で客を集めないようにする、という民需を抑える施策に頼り続けることになる。病院という供給サイドに立っている。

日本民族はそのような「欲しがりません勝つまでは」の精神力での戦いが好きらしい。欧米諸国では国民の反乱が起きているというのに。

0 件のコメント:

コメントを投稿