2/23/2021

世の中の現象はすべて複数要因からだ

 新型コロナ感染対策として二回目の緊急事態対策としては飲食店の夜の時短自粛に絞っている形だ。感染防止のための行動変容はこれだけではない。行動を完全に変容させるには外出も禁止するロックダウンしかないが、その段階はすでに第一回の緊急事態で経験した(日本では禁止でなく要請)。

これで1月最初の新規感染者数のピークは急激に減少した、と見たいところだが、緊急事態宣言の1/8の直前から減少が始まっている(4月もそうだった)。つまり、減少させる要因は時短だけではないことがわかる。考えられるものとして、宣言の予告でメッセージ効果があった、これは宣言対象の都府県以外でも時を一にして減少が始まっていることからもわかる。地方の県民でも東京発のニュースで行動自粛している。12月からのGoTo中止も関係は少しはあるだろう。しかしこれも年末年始に効果が出るはずがそうはならなかった。

さらには季節要因がある。寒波が来襲するとウイルス感染しやすくなる。室内での活動が多くなるのでそれも感染しやすさになる。冬季に感染者が増加するのは北半球の国々に共通している。南半球では逆だ。

ウイルス感染は人々の行動に左右されることは間違いない。その複数ある行動変容のどれが効果が大きいかの違いしかない。それらの寄与割合を追及すべきで、これしか効果はないとか効果ゼロという議論は意味がない。

似たような議論で人為的二酸化炭素排出による地球温暖化議論がある。CO2排出が温暖化に寄与する割合はゼロではなくすべてでもない。複数の要因が考えられる。知るべきなのはそれらの寄与割合だ。もし、人為的排出による温暖化が全体の1/6しか寄与しないとすると、残りの5/6は自然要因で人為では操作できない。だとしたらカーボンゼロの行動はほぼムダだと言わざるを得ない。この1/6かどうかを科学的に求めていくことこそ必要になっている。

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