2/07/2025

下水検査で下水管の不良がわかる

人間の健康診断でも身体中をめぐる血液検査が病変を知ることができる重要なものとなっている。異常の兆しが血液成分の変化に顕れるからだ。

下水道管渠もその異常を、流れる下水そのもので知ることができないだろうか?下水道管渠を血管に例えると、病変である各家庭からの異常水質も知ることができる。最近の新型コロナ流行時は下水の水質のウイルス量でその盛衰を知ることが試みられた。

下水道管渠はその途中で発生する硫化水素でコンクリート内壁が侵食され崩壊に至る。だったら、その微量の硫化水素の段階で管渠内空気を定期的に調べるのだ。硫化水素が水と反応してできる硫酸は微量でも水質検査で分かる。もちろん発生しやすい箇所の目星はついている。血管でも同じ危険部位はわかっている。

下水管渠に亀裂が貫通するようになって回りの土砂漏入が少しでも見られれば、下水の水質にその土砂成分(SS成分のひとつ)が見られるようになる。その箇所を特定するには上流へと遡れば、異常なし箇所が始まる。その直下流が問題箇所だ。徐々に増えていくであろう土砂漏入量が少ない段階で発見できれば、道路下で隠れた空洞が成長する前に発見できる一助となる(路面からの遠隔調査も)。

今回の八潮の管渠の場合のように崩壊が下水を堰き止めるほどの大量になった場合は、下流の処理場への流入水量のわずかな違いとなって崩壊直前に分かるかもしれない。

以上の質と量の検査は、人間ドックなどの年1回とは違い、毎日毎時のように監視している。そのわずかな違いも見逃さないことだ。

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