8/21/2020

感染者の数でなく伸びが問題

 尾身茂会長が20日、日本感染症学会の講演で「全国的に見るとだいたいピークに達したというのが私たちの読み」との見解を示した。(共同)  「感染者累計は横浜のクルーズ船を含めて約6万人。6月末以降を流行の第2波と考えた場合、感染者数は約4万2千人で全体の3分の2以上を占める」と共同通信は付け加えている。この見方は一般国民を代表したものだが、感染症の再生産数の考えだと、この6月末以来の伸びが再生産の繰り返しの爆発的(オーバーシュート)なものになっていない。さらにその指数関数的倍率になっていないどころか、直線的伸びからも外れて、ピーク状態に安定しつつある。これを尾身会長は示したのだ。  一般の常識からすると一日新規感染者1,000人がもとの100人に戻らなければ正常だと感じられないだろう。しかし、ここは当初の目標の医療資源の範囲内に感染者数(重症者数)をおさえるために「ピークを均してきた」ことを思い出すべきだ。いまはかろうじてその目標内にとどめている。そもそも感染者数は目標とはなっていなかった(感染者数のオーバーシュートを避けることが目標)。

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