文痴はそれを否定するものではない。しかし、グローバル経済とは反対とか拒否できるものではなく、交通物流手段が近代化高度化すれば必然的にグローバルに市場が形成されてしまう、というものだろう。だったらどうする、というのが正しい対処方法で、グローバル経済に組み込まれずに「鎖国」するというのは無理だ。
2/17/2012
グローバル化は拒否するものでなく対処するもの
昨夜のBS8プライムニュースは京大佐伯啓思教授がゲストで、同氏の著書「反・幸福論」からの議論だった。同氏はグローバル経済に反対の立場で、日本人には日本の価値観で生活が進められるべきだ、という論調だった。
2/15/2012
最終製品工程は低技術でよい
自動車と家電製品が韓国のメーカーなどに太刀打ちできず、海外への立地とか撤退をせざるを得なくなっている。
このいずれもが、最終製品への組み立て工程の仕事だ。これらは韓国、中国以下の新興工業国に得意な分野だ。技術は必要なもののそんなに高度なものではない。むしろその部品となるものに高度な技術力が必要なものがある。自動車でいえば薄型鋼板、車載電子部品とか、TVでいえば液晶用ガラス板とかだ。日本はこれらの部品、素材で輸出を稼ぎ、韓国などはその輸入で対日大幅赤字となっている。
最終製品組み立て工程は海外へ全面移転せざるを得ないのではないか。問題は国内のそれら部門の労働者の雇用対策だ。世界汎用技術での国内の高賃金を維持するのは難しい。
2/13/2012
経済性となにより多様化が必要なエネルギー源
福島第一原発事故後の原発見直しの動きで日本の今後のエネルギー政策のあるべき姿が議論されている。そのなかで経済性の観点以外で忘れられがちなのがエネルギー安全保障と温暖化ガス削減の前提条件だ。
安全保障には純国産の再生可能エネルギー源も今後必要となろうが、火力発電の燃料の種類とその輸入元の国も含めた多様化が不可欠だ。いま、原発の稼働基数が最少になって、代替としてLNG燃料のガス発電がそのほとんどとなっており、多様化とは逆の動きになってしまっている。日本がLNGを集中調達することによる価格の高騰も問題となっている。
もう一つの問題点であるCO2ガスはLNGからの排出量は他の石油石炭よりも少ないもののバカにならない。原発からは運転中の排出はゼロなので、排出量を地球規模で減じていくプログラムに破綻を来すことになる。(文痴は人為的温暖化理論には懐疑的だ)
ベストミックスにすべきなのである。原発も事故前の計画では50%のシェアを目差していたが、これでは、事故が起きて今回のように全ての原発が止まるようなことになれば、半分がなくなってしまう危機となる。LNGも石油あるいは石炭もそれぞれ例えば30%を超えるようなシェアにしない。そうなれば、ホルムズ海峡危機で湾岸地域からの石油とガスが全て止まっても30%カットくらいですむ。LNGの一つシェールガスとかメタンハイドレートは原産国が石油とは異なる。後者は日本近海での産出が期待されている国産エネルギー源だ。原発もウランという「燃料」の輸入が必要だ。その量を最小にする増殖炉の技術も今後発展する芽をつんではならない。そのために原発運転を一部で続けるという発想も必要だ。
2/10/2012
家電不振はエコポイントの後遺症
パナソニックとかソニーとかの日本の代表的家電メーカーが軒並み数千億円の赤字決算だという。韓国のサムスン、LGに価格競争で負けつつあるからだという解説だ。
でも、それは世界での話だ。先進国以外では品質より価格が競争条件になっている。日本には韓国メーカーの製品はそんなに入っては来ていない。
不振の理由はただ一つ、需要の先食いだ。デフレ対策と称し麻生内閣時より何回か家電エコポイントによる需要促進を図ってきた。地デジ化に際しTVを買い換える動きもあった。TVの需要はそのことがなければ、10年に一度かの買い換え需要しかない。これだと少ないものの毎年コンスタントに売り上げが期待できる。エコポイントはそのペースを乱したにすぎない。計画的生産・販売に有害そのものだった。
2/09/2012
「金(かね)で解決できるなら」のその金がない
日本人は「金で解決するなら」という安易な態度でトラブルなどの問題に接してきたのではないだろうか。右肩上がりの経済の時代はそのほうがすべてうまくいった。時間(インフレ)が自然と問題を少なくしてくれたのだ。いまは、デフレの時代だ。今後成長が見込めないとなると、余分な金など無い。そのように態度を改めるべき時だ。
たとえば福島第一原発の後始末だ。責任論からいえば、国と東電は完全な原状回復義務がある。ただ、東電の資産からその金が出せないとなると、税金か電気料金かいずれにしても一般国民の懐から出すことになる。そのようなときに完全除染に数十兆円も出せるのか?規定どおりの除染だとしても数兆円だという。それだけの金を出しても得られるのは「安心」だけだ。もっと少なくても放射線の影響はない、という科学的証明があるのに、それだけの金を出させる、というのがわからない。一昔前だっら「金で解決できるのなら」という言葉で終わっていただろうが。
2/05/2012
選挙政策はその権限区域のことに限れ(宜野湾市長選)
宜野湾市長選が告示となった。元市長の伊波氏と新人の佐喜真氏の一騎打ちだが、両氏共に普天間基地の県外移設を主張している。
市長選だから「(最低でも)市外」移設を主張するまででよいのではないか。県外かどうかは県知事か移転先の名護市(市長、市議)の言うことだ。沖縄県知事も(最低でもの)県外を主張しているのであって、国外に固執はしていない。沖縄県の言うことではない。
それにしても、両候補共に防衛省の所管事項で言えば同じ政策なのだから、沖縄防衛局の真部局長が何を狙って講話したのか分からない。
2/02/2012
民主党政府だから許されない議事録不作成
昨年の大震災時における政府の諸会議議事録が作成されていなかったことが大問題となっている。これをみるポイントは、ただ単に公式会議の義務づけられた記録がなかった、ということではない。そんなことは役人の怠慢という通常のスキャンダル(大いにあり得る、という意味)にすぎない。
菅内閣が大震災への対処とりわけ福島第一原発の事故処理に際し何かを隠しているのではないか?という根強い疑惑があるからだ。民主党は党是として何よりも情報公開を徹底してきた。また、政治主導で官僚を従えるはずだった。となると、その政治主導で、官僚の疑惑隠しに暗黙の了解を与えた、と疑われて当然なのだ。
1/31/2012
デフレ脱却には公的需要を国債発行・日銀引き受けで
日銀の会合議事録の公表があって、2001年当時の速水総裁と竹中経済財政相らとの「インフレ目標」についてのやりとりが明らかになった。日銀はそのときも、いまもそうだが、インフレ目標設定には消極的だ。
ただ、米国など主要国に比べ、円の流通量が少ない(増えていない)ことに日銀は無頓着だ。このことが円高の唯一の原因で、デフレの一因であることは小学生でもわかる。円高デフレ共に円の価値が高い、すなわち、流通量がものに比べ少ないからだ。しかし、紙幣を刷ってヘリコプターからばらまくわけにはいかない。日銀が市中の国債を買いましてその対価となる新札を市中に出すこと(買いオペ)だろう。結果として、国債の利率が高くなり、少しはインフレになるだろう。
しかし、デフレはそれだけでは収まらない。総需要の不足が主因だから、政府が公的需要を積みますことが必須である。その財源は国債を発行してまかなう。それを日銀が引き受ける、ということになる。
それではハイパーインフレになる、と心配されるが、インフレ目標というのは、ハイパーになる前に止める、ということができなければやってはいけない。どうも、議論が堂々めぐりになった。
1/30/2012
2075年の全体像を説明しないと「一体」改革にならない
社会保障と税の一体改革の「一体」とは、「まずは出るを制して、のちに入るを図る」「順序」の意味だろう。給付規模がバラマキになりがちな社会保障の範囲を限定してからその財源たる徴税規模を決めなければ話にならない。
民主党はマニフェストで最低保障年金を主張している。それが2075年の遠い先の話になるにせよ、そのときに消費税率はいくら必要なのかをまずは説明するのが「一体」の意味だ。もちろん、今すぐにではないだろうから、それにいたる中間の目標と年度を決めて、そのときの社会保障水準はどうなり、それに必要な税率は10%(+5%)だ、とするのが今回の法案説明となる。
その全体像に関しては、年金医療介護の支給は「足し」になる程度でが文痴の考えだ。
1/26/2012
イザベラ・バード「朝鮮紀行」の公平な視点
英国婦人のイザベラ・バード(改姓ビショップ)は明治初期の日本に旅行し「日本奥地紀行」を著している。それとの比較もあり隣国への「朝鮮紀行」を読んだ。
全部で37の章にわたる大部だが、最後の章「最後に」では、「朝鮮にはその内部からみずからを改革する能力がないので、外部から改革されなければならない」と結論づけている。明治期の日本の進んだ社会体制との比較もあったろう。日本には明治に飛躍する素地としての江戸時代の蓄積があったが、李氏朝鮮の500年では両班(やんばん、支配階級)の害悪が社会をむしばんでいた。結果として、日本がその大本である清国を日清戦争で追い出し、外部の改革者としての役割を果たしたのだろう。
そのあとの日韓併合時代での日本からの影響も戦後の韓国の飛躍「漢江の奇跡」のもととなったといわれるが、残念ながら、そのときにはイザベラ・バードのような第三国からの公平的な観察者はいない。
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