7/28/2026

インフレ対策には収入補填

物価高騰に苦しんでいる消費者を助けるには、そのモノの値段を下げる、収入を増やす、の二通りの方法がある。どちらも同じようだが、前者ではインフレは解決しない。 

消費税減税で減税率9%分だけ食料品の値段は下がらない。消費税はじめ諸税の負担分、原材料仕入れ費などは商品の値段を決める原価のうちだ。そのうち消費税分が少なくなれば、原価構成を見直して、それに加える諸費用、儲けも加えた値段を見直すきっかけになる。しかし、その際、消費税分全てを値下げに「転嫁」(下がった分をそのまま下げる)するとはかぎらない。ここは隠れた値上げ(十分に値下げしない)のチャンスとみて、一部「転嫁」だけにするかもしれない。消費増税の時に全額転嫁できなかったのだから、その逆もあり得る。国税庁の税転嫁指導は徹底しない。

価格決定の消費市場のメカニズムもそうなる。減税分下がらなくても、その一部分だけでも下がれば、懐の痛みが軽くなるので、消費量は回復する。消費税など原価分を補填して最終の値段の下げに影響させるのは効果が薄い。

モノの値段はそのままにして、それを購買する収入を増やしてやるのがインフレ退治になる。値段を下げる(あるいは上げられない)のはあくまで消費者の力だ。数多い商品が価格などで競合する自由市場だ。その重要な要素である価格が高ければ売れなくなる。このメカニズムで、自由市場経済は成り立ってきた。モノの供給力が十分であれば、あとは価格競争になる。それがいままでのデフレ気味の経済が続いた理由で、これからのインフレを抑止する力になる。

インフレで困窮するのは低所得世帯だ。中高所得層にはインフレが直撃してもなんとか生活はできるし、そうさせた方が不要不急の消費が減る、値段の安いモノの消費に傾く、というインフレ自動解消の経済メカニズムが働きやすくなる。

低所得世帯には現金給付による収入補填が最適だ。個人番号付与のマイナカードにより、低所得世帯の把握と送金は即時簡便になった。

先の総選挙で各党(チームみらい以外)ともに消費税減税による物価対策を掲げた。いま、与党以外は否定的だ。自維政権も同様、その「公約違反」をするときだ。尊王攘夷をかかげて明治維新となったら「攘夷」は破棄した史実もある。

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