「商品のディスカウントはお得感のために「送料無料」を謳うことがあるが、 実際は送料はタダでなく、総額の中に含まれている。」と10年前に書いたことがある。その時と考えが違ってきた、と言えば、それがネットショッピング(通販)になったからだ。ネットショッピングでは小売の経費が不要になる。小売店への販売委託費とそこへの商品配送費用の合計だ。売れ残った場合の処分費用も加わる。ほかの小売店で売り切れになった場合は機会費用の損失も。
ベストセラー以外の書籍は書店で売るには都合が悪い。限られた販売スペースを全ての書籍に提供するのは合理的でない。いわゆるテール書籍はネットでしか売ることは許されない、と言ってよい。購入するほうとしても多くの書店で探し回るのは時間などの損失だ。ネットで検索して、購入するのが唯一の手段になる。いまは全商品に拡大したアマゾン社商法はこの書籍ネット販売で始まった。
だから、売れ行きの少ない書籍、あるいは月刊誌などで売れる期限があるものは、売る側としてもネット販売を期待する。その場合「送料無料」は当然だと考えて良い。
なお、書籍は図書館で借りるのが節約だと考えている人が多い。しかし、図書館でないとない書籍は多い。絶版ものの昔の全集などは古書店でアンティーク値段になるが、図書館で保持し続けるのはその貴重な機能だ。
紙の本は時代遅れで、デジタル本(そもそも送料無料だ)を薦める向きがあるが、どうしてもなじめないのは古い人間だからか?
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