4/18/2025

全農は生産者カルテル

コメ市場は自由化されているから、備蓄米を放出すれば需給関係が緩んで値下がりする、と信じられてきたが、逆に値上がりしている。自由市場でないからだ。供給者のトップ団体(農協→全農)が独占状態だからだ。

減反政策が終了して久しい。しかし、農水省が主唱して減反奨励政策は続いている。それに加えて、農協のコメ集荷力は減ったとはいえ大きく残っている。単位農協から全国にコメを集めるJA全農が扱うのは全国総量の50%程度もある。零細農家は農協に販売を丸投げするからだ。この半分程度のシェアでも市場価格を左右するのは十分だ。だから、生産者カルテルは厳しく禁止されている。全農は1者ではあるが、供給の多数の農家の代理になって市場参加している。

全農は、24年産米は市場に供給される総量を過少に見積もり間違えたので価格が急騰してしまった。元来がマイルドな値上げを狙っていたのに。その後の備蓄米放出入札の落札シェアはなんと90%にものぼる。少しでも高値を付けた集荷業者が落札できるのでそうなる。これで卸業者以下に供給する量を絞って、過多にならないようにすれば、小売段階での高値は保障される。

この供給者カルテルの全農の集荷システムを改めさせるか、備蓄米入札のシステムを変える必要がある。例えば、各回毎に全量の20%落札者は続く入札から除外させるとか。(そうなると5者以上に分散される)

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